「逃げ遅れゼロ」「災害死ゼロ」の危機管理モデル都市の実現に向けた取り組み
登録日:2024年6月10日
いわき市は、防災教育や市民参加型の防災訓練などにより一人ひとりの防災力を高め、一丸となって災害を乗り越える文化を地域全体で育み、「逃げ遅れゼロ」「災害死ゼロ」の実現に向けて取り組んでいます。
防災力向上のための「自助」「共助」「公助」
東日本大震災、令和元年東日本台風を経験したからこそ
「逃げ遅れゼロ」「災害死ゼロ」の危機管理モデル都市へ!
そのためには、「自助」「共助」「公助」の3つの力を高め、結集することが重要です。
どれか一つでも欠けてしまうと十分な力が発揮できません。
それぞれの防災力や連携する力を高めるため、以下のとおり取り組んでいます。
1 「自助」の力を高めるための取り組み
好間中学校がぼうさい甲子園でR4,5年度に福島県内初の奨励賞を受賞
小学校での出前講座(起震車での地震体験)
取り組み(名称をクリックすると詳細HPへリンク) | 概要 |
事前の準備について家族の中で話し合いましょう ・防災マップやハザードマップで自宅周辺の危険箇所を確認しましょう ・避難所や避難経路を確認しましょう。 ・いわき市からの災害情報の入手手段を確認しましょう。 ・災害時の家族の連絡方法を確認しましょう。 ・非常用持ち出し袋や非常用備蓄品を確認しましょう。 |
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小・中学校での出前講座 |
過去の災害を教訓に、防災意識の醸成を図りました。 |
好間中学校がぼうさい甲子園でR4,5年度に福島県内初の 奨励賞を受賞 ※ いわき市公式動画チャンネルへのリンク |
いわき市立好間中学校では総合的な学習の時間を活用して、防災学習を行いました。 生徒たちが、令和元年東日本台風の被災体験を元に、学校や地域の防災活動を行った結果が評価され、ぼうさい甲子園で、福島県内初の奨励賞を受賞しました。 |
市内の小学生、中学生の皆さんに自然災害から身を守る大切さを考えてもらう機会を作ること、また、皆さんが作成した分かりやすい標語を通して、大切な家族や地域の方々に防災意識を高めていただくことを目的に実施しました。 |
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防災ラジオの無償貸与 | 本市のコミュニティ放送局である「FMいわき」と連携し、緊急時に自動起動し、本市からの緊急情報が放送される「いわき市防災ラジオ」を導入し、各自主防災組織等や市内在住の世帯主に無償で貸与し、防災の一助として活用していただいています。 |
2 「共助」の力を高めるための取り組み
内郷内町自主防災会の大運防会
登録防災士のスキルアップ研修
取り組み(名称をクリックすると詳細HPへリンク) | 概要 |
「登録防災士」スキルアップ研修を開催 |
「登録防災士」としての活動に先立ち、最新の防災に関する知識・技能等の習得と市の施策の理解を深めることを目的として、研修会を開催しました。 |
防災士資格取得者フォローアップ研修を開催 | いわき市防災士養成講座において防災士資格を取得された皆様を対象に、今後、防災士として活動するために必要となる知識・技能の習得を目的として、フォローアップ研修を開催しました。 |
自主防災組織研修会を実施 |
自主防災組織代表者に対する市の施策の周知や知識習得に加え、組織間の情報共有、連携強化を目的に実施しました。 |
地域のみなさんが協力して防災活動を実施するため、内郷内町自主防災会が、内町小学校を会場に、内町小学校の児童のみなさん、PTA、地域住民の方々が参加する「内郷内町大運防会」を実施しました。 | |
夜間の津波災害の発生に備えて、地域住民の避難行動、避難経路の確認、避難誘導のあり方などを検証するため、勿来町関田地区において「夜間津波避難訓練」を実施しました。 |
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原子力防災訓練を実施 |
希望する地区を募り、万が一原子力災害が発生した場合の対応について訓練を実施しました。(12地区で実施) |
避難行動要支援者支援制度に係る要支援者への新たな対応(PDF) | 災害時に自力で避難することが困難な要介護者や障害のある方など「避難行動要支援者」について、地域の関係者との情報共有に係る同意の取得率は要支援者ごとの個別避難計画の実行性が低いなどの課題に対し、災害時の円滑かつ迅速な避難支援等に繋げるため、災害時の危険性が高い要支援者については、市が訪問調査等を実施し、個別避難計画の作成を進めていきます。【R4.2 市長記者会見】 |
3 「公助」を強化するための取り組み
いわき市総合防災訓練
防災ラジオ無償貸与の啓発
取り組み(名称をクリックすると詳細HPへリンク) | 概要 |
令和元年東日本台風を教訓に、「『逃げ遅れゼロ』『災害死ゼロ』を目指して」をテーマに各地で水害・土砂災害を想定し、訓練を実施しました。 | |
東日本大震災を教訓に、「『逃げ遅れゼロ』『災害死ゼロ』を目指して」をテーマに各地で地震、津波を想定し、訓練を実施しました。 | |
いわき市防災マップを改訂しました |
「いわき市防災マップ」とは、河川洪水、津波浸水、土砂災害に関する災害情報や避難所や避難場所などの情報を地区ごとにまとめたハザードマップです。 このマップは自宅や職場などにどのような災害のリスクがあるか一目でわかるよう、災害情報を重ねて表示しております。 市民の皆様には防災マップを活用し、自宅などの災害リスクや近隣の避難場所、避難経路を確認しておく、備蓄品や非常時における連絡方法や情報収集の手段を確認しておくなど、日頃から災害への備えをお願いします。 |
いわき市津波ハザードマップを改訂しました | 市ではこれまで市独自の津波シミュレーション結果を用いた「いわき市津波ハザードマップ暫定版(第2版)」を公表しておりましたが、福島県が津波防災地域づくりに関する法律(平成23年法律第123号)に基づき、新たに津波浸水想定の公表をしたことから、今般、津波ハザードマップの改訂を行いました。 |
いわき市公式YouTubeを活用した「いわき市防災講座」 | 市民の皆様の大切な生命や財産を守るため、市公式YouTubeに「防災講座」を掲載し、防災意識の普及・啓発に努めるとともに、地域の災害対応能力の向上のために必要な情報を発信しています。 |
いわき市災害廃棄物処理計画を策定しました |
災害により発生した廃棄物を適正かつ円滑に処理するため、東日本大震災や令和元年東日本台風の被災経験を踏まえ、必要と判断された場合には3日以内での設置を目標する「一次仮置場」等の候補地を選定するとともに、災害時に混乱を招かないよう、平時から住民への啓発・広報を行うなど、公衆衛生の確保、生活環境の保全、早期の復旧・復興を実現することを目的として策定しました。 |
令和5年度に新たに実施した取り組み
取り組み(名称をクリックすると詳細HPへリンク) | 概要 |
燃料電池バス(水素バス)による避難所の環境改善に関する実証実験 |
・燃料電池バスによる避難所用資器材の電力供給の実証実験 発災に伴い電力が途絶した際に、大電力を発生できる燃料電池バスを活用し、電力を確保する実験の実施 発災に伴い電力が途絶した際に、燃料電池バスの冷房設備を活用し、避難所を冷房する実験の実施 |
復興庁「浜通り復興リビングラボ」実証事業 防災をテーマにした子どもたちへの先端教育・ワークショップの実施について |
・児童がタブレット端末により3Dアート作品を作成(JPG/139KB) ・拡張空間において、沿岸部には東日本大震災時の津波の高さの作品を配置し、津波の恐ろしさ、避難の重要性を認識してもらう(JPG/196KB) |
全国初の訓練 生成AI と実空間メタバースによるデジタル避難訓練 |
本市では、過去の災害を教訓として、地域防災力の強化に努めており、デジタル技術を活用することで、災害対応力の強化に繋がることを目的にデジタル避難訓練を実施 |
いわきFCVS鹿児島ユナイテッドFC戦 ホームゲームで防災イベントを実施 |
いわきFCVS鹿児島ユナイテッドFC戦 ホームゲームで次の防災イベントを実施 ・ピッチイベント(水のう運び競争(JPG/377KB)、防災サッカーボウリング(JPG/430KB)) ・消防車両(消防ポンプ自動車)・自衛隊車両(1/2tトラック)(JPG/200KB)の展示など |
<市域を超えた多主体連携防災プロジェクト>
流域治水プロジェクトとは
災害対策は、一つの自治体が実施しただけでは効果が少ない場合があります。
近年、これまでに経験したことがないような大雨が毎年のように発生し、全国各地で甚大な水害や土砂災害をもたらしています。
こうした大雨による水害に対し、河川の上流から下流、海までの各自治体や事業所、住民などのあらゆる主体が連携して、ソフト・ハード両面から取り組むことで被害を防ぎ、減らすことができるようになります。
このため、本市をはじめ流域に関わるあらゆる関係者が共同して水災害対策を行う「流域治水」を計画的に推進するため、夏井川、鮫川、藤原川の3水系で流域治水協議会を設置しています。
当該協議会において、ハード・ソフトが一体となった総合的な防災対策「流域治水プロジェクト」を策定・公表しています。
流域治水プロジェクトは、市域を超えた多主体連携による防災プロジェクトの代表例です。
取り組み(名称をクリックすると詳細HPへリンク) | 概要 |
夏井川・鮫川水系流域治水プロジェクト |
集水域から氾濫域にわたる流域全体の関係者が協働して、水害を軽減させる治水対策である「流域治水」を計画的に推進するため、夏井川・鮫川流域治水協議会を設置しました。 ※好間川、新川などの支川も対象です。 |
藤原川水系流域治水プロジェクト |
集水域から氾濫域にわたる流域全体の関係者が協働して、水害を軽減させる治水対策である「流域治水」を計画的に推進するため、令和3年12月27日に藤原川流域治水協議会を設置しました。 ※釜戸川などの支川も対象です。 |
いわき市流域治水推進会議 | 市独自の取り組みとして、流域治水に係る施策について実務的な協議を行うため、令和3年10月に「市流域治水推進会議」を設置しました。 |
<大学や民間事業者等との連携>
取り組み(名称をクリックすると詳細HPへリンク) | 概要 |
東北大学災害科学国際研究所との「防災に係る連携と協力に関する協定」の締結 | 東日本大震災を契機として被災地の復興・再生に貢献するとともに、国内外の大学・研究機関と協力しながら、自然科学災害に関する世界最先端の研究を推進している国立大学法人東北大学災害科学国際研究所と、それぞれが有する人的資源、知的資源の交流を図りながら、本市の防災に係る施策推進や地域課題の解決、同研究所における研究の深化に資すること等を目的として締結しました |
株式会社AirX並びに有限会社ジャパンフライトサービスとの「災害時における緊急輸送等に関する協定」の締結 | 全国11の航空会社と連携し、遊休ヘリを活用したオンデマンド型サービスを提供する株式会AirX並びに県内に拠点を有し、患者搬送など、へき地医療の一翼を担う有限会社ジャパンフライトサービスの協力のもと、ヘリコプターを活用した人員や物資の輸送など、多様な輸送手段の確保を図ることにより、迅速な被災者支援に資すること等を目的として、災害時における緊急輸送等に関する協定を締結しました。 |
好間工業団地を活用した災害時緊急一時避難施設の確保 |
令和元年東日本台風を踏まえ、被災地域に高台等が少ない状況にも鑑み、被災地域をモデル地区とした取組みを進めるにあたり、自動車を使用した地域外への避難を推奨するため、被災地区に近接する好間工業団地内を「災害時緊急一時避難施設」として活用できるよう、関係事業者等と協議を進めてきた結果、18社から駐車場等の提供について承諾を得ることができ、協定を締結するに至りました。 |
佐川急便株式会社との「災害時等における支援物資の受入及び配送等に関する協定」 |
令和3年8月17日、佐川急便株式会社南東北支店と災害時等における支援物資の受入及び配送等に関する協定を締結しています。 |
ヤマト運輸株式会社との「災害時等における緊急輸送及び物資拠点の運営等に関する協定」 |
令和3年11月9日、ヤマト運輸株式会社福島主管支店と災害時等における緊急輸送及び物資拠点の運営等に関する協定を締結しています。 |
福島テレビ株式会社との「防災情報の発信等に関する協定」 | 本協定に基づき、市総合防災訓練において情報発信方法を確認するとともに、福島テレビ株式会社の御協力をいただき「自主防災組織研修会」を実施しました。 |
※ 災害時相互応援協定の締結状況はこちら