「いわき伝統野菜」について
登録日:2021年3月15日
「いわき伝統野菜」について
「いわき伝統野菜」とは
いわき市内において、「自家採種」や「株分け」により、今日まで世代を越えて受け継がれてきた「在来作物」のことです。
収穫した作物から種を採り、次の年に蒔き、そしてまた収穫して種を採る。そうした営みにより、長い年月をかけてその土地の気候や風土に馴染み、人々の衣食住を支えてきたことから、「地域の知的財産」あるいは「生きた文化財」ともいわれています。
近年、この伝統野菜を見直そうという取組みが全国各地に広がっており、いわき市は、この希少な作物の魅力を発信するとともに、次世代を担う子どもたちに継承するため、伝統野菜を活用した農業振興を推進しています。
これまでの主な取組み
・市内農家への聞き取り調査
平成22年度~27年度において行った市内農家への聞き取り調査により、本市において昔から栽培されてきた在来作物はおよそ70種類確認されています。(詳しくは、参考図書「いわき昔野菜図譜」及び「いわき昔野菜のレシピ」をご覧ください。)
・プロの料理人等による伝統野菜の特徴を活かした料理教室
伝統野菜が持つ独特の風味や旨味を活かし、市内料理人による新しい調理法や生産者による昔ながらの調理法等、伝統野菜が持つ独特の風味や旨みを活かした料理教室を実施しています。
・小学生を対象とした伝統野菜教室
地産地消の観点から、地元小学生を対象に、栽培~収穫・調理までの一連の作業を通し、地域農業に理解を深め、郷土愛の醸成や食文化の継承を目的とした食農教育を推進しています。
・市内における伝統野菜マルシェ(直売会)や伝統野菜フォーラム(講演会等)の開催 等
いわき伝統野菜を広く認知してもらうため、直売会を開催し、消費者に向けて生産者自らPR販売を行うほか、農業者や関係機関等を対象とした先進事例等の講演や市内での取組みの事例発表等を開催し、伝統野菜の魅力発信を行っています。
主な栽培品目
現在も、市内で栽培されている主な品目は次とおりです。
(令和3年3月15日現在)
品目名 |
主な |
特徴 |
いわきとっくり芋 |
平下神谷 |
酒徳利のような面白い形と、長芋と自然薯との間の程よい粘りで、アクやクセが少なく食べやすい。 |
大久じゅうねん |
大久町 | じゅうねん味噌や和え物、そうめんのつゆ等で親しまれ、じゃんがら念仏踊りの歌詞にも歌われている。香ばしい香りとプチプチとした食感。 |
山玉おくいも | 山玉町 | 白質ででんぷん質が多く、煮崩れしにくい。ねっとりした食感が人気。 |
おかごぼう |
渡辺町 |
太くて大きく内部が空洞化している。風味がよく、繊維が柔らかいため、中まで味が染み込みやすい。 |
むすめきたか |
三和町 | クリーム色と赤色との斑模様。皮が薄く小ぶりで早く煮えるため「嫁にいった娘が里帰りしてきた際に、すぐに煮て食べさせることができる」ことから「むすめきたか」の愛称で親しまれている。 |
小白井きゅうり | 川前町 | 上部は淡い緑色、下半部が白色、円筒型の太く短い形。シャキシャキとして歯切れも良く香り高い。 |
わさびだいこん | 山玉町 ほか |
すりおろして刺身、蕎麦、肉料理の薬味等で食され、別名が西洋ワサビ(ホースラディッシュ)と呼ばれる。 |
川前ごんぼっぱ (凍み餅) |
川前町 |
正式にはオヤマボクチという植物だが、市内では「ごんぼっぱ」と呼ばれる。乾燥させた葉は、凍み餅のつなぎに使用したり、生の葉は天ぷら等で食される。 |
さとまめ |
田人町 |
種皮は少し赤みがかった茶色で、皮をむくと中は黄色い栗色。やさしい色味と風味の良さが特徴。 |
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農林水産部 農政流通課
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