ダンボールコンポストの作り方
更新日:2022年8月1日
家庭でできるリサイクル。生ごみを利用してたい肥を作ってみましょう。
いらないダンボールを活用して手軽にできる生ごみ処理容器、ダンボールコンポストの作り方を紹介します。
ここで紹介するのは1つの例です。家庭の環境に合わせて工夫しながらオリジナルのたい肥作りに挑戦するのも楽しいですね。
ダンボールコンポストは家庭にあるもので手軽に作れます。
たい肥の出来上がりには時間がかかりますが、毎日土をかき混ぜたり、温度や湿度の管理にも気を使いながら微生物を育てる楽しみもあります。
生ごみが分解されていくのを日々観察することもでき、出来上がったたい肥は家庭菜園や花壇などの肥料に使えると楽しみ方は色々です。
夏休みなどお子様の自由研究の題材にもうってつけです。
ダンボールコンポスト
ダンボールコンポストとは、ダンボール箱を使った生ごみ処理容器を言います。
ダンボール箱に入れた土などにいる微生物が生ごみを分解します。その力を利用して、たい肥をつくるものです。
ポイント
1日1回、生ごみを200g~500gを目安に投入し、土と混ぜ合わせ、微生物に空気と餌を与えましょう
・ 生ごみを毎日入れる必要はありませんが、土のかき混ぜは毎日行ってください。
(空気が足りないと悪臭が発生しやすくなります)
・ 生ごみは細かくしてから投入すると分解が早く進みます。
・ 生ごみも新鮮なほうが微生物も喜びます。
土は適度な湿り気が必要です(握るとやわらかい塊になるくらいが理想です)
・ 乾燥していると微生物の動きが悪くなり、分解が遅くなります。
・ 水分が多いと空気が入りにくくなるほか、ダンボール箱が壊れてしまいます。
発酵が進むと箱の中が20℃~40℃程度まで上がります
・ 寒い季節は温度が上がらず微生物の動きも悪くなるので、暖かい場所に移すなど
工夫が必要です。
・ 分解を促し温度を上げることは防虫対策にもなると言われてます。
箱は、雨の当たらない風通しの良いところに置きます
・ 壁からは5cm以上離しましょう。
虫が入らないように気をつけましょう
・ 防虫ネットを被せておくのも良いでしょう。
・ 放置した生ごみは入れない。(虫が卵を産みつけていたら、虫を育てることになります)
概ね2~3か月で完成します(環境によってはもっとかかる場合があります)
・ 生ごみを入れても分解が進まず、温度も上がらなくなってきたら生ごみ投入を終了します。
・ 生ごみ投入終了後も毎日かき混ぜます。(熟成期間と言われます/1週間程度)
・ 生ごみの形がなくなり、土が湿ってべたつく感じが続くと完成です。
材料
ダンボール箱×1
・ 持ち運びを考え、あまり大きなものはおススメしません。
蓋(ふた)
・ 毎日開け閉めするので、蓋つきの箱がない場合、別のダンボールで蓋を作りましょう。
ダンボール板×6(側面用4枚、底用2枚)
・ 補強用にあったほうが良いです。
・ 底用の板と板の間に、紙くずを入れ通気性を良くします。
土となるもの
・ 代表例:ピートモスとくん炭(2:1の割合)
・ 他にも腐葉土や米ぬか(10:1の割合)などを使うのも良いでしょう。
紙くずなど
・ 通気性を確保するために底に敷くと良いでしょう。
すのこなど
・ 台にしてその上に箱を置き、通気性を確保します。
洗濯ネットなど
・ 虫の侵入を防ぐために使います。
・ 箱が入る程度の大きめのサイズを選びます。
作業用具
ガムテープ
・ 虫が入らないように箱の隙間を埋めるのに使います。
スコップや手袋など
・ 生ごみと土を混ぜ合わせるのに使います。
作成手順(例)
1. ダンボールの角や隙間をガムテープで塞ぎます。
2. 箱の側面に補強用のダンボール板をはめ込みます。
3. 箱の底に紙くずなどを敷き、通気性を確保します。
4. 底に敷いた紙くずの上に、底用のダンボール板をはめ込みます。
5. ピートモスとくん炭を箱に入れ、混ぜ合わせます。
6. 生ごみを入れて良くかき混ぜます。
7. 蓋をして出来上がりです。
入れてはいけない生ごみ
酸性や塩分の強いもの
・柑橘類、漬物など
分解されにくいもの
・スペアリブなどの骨や貝殻、トウモロコシの芯、タケノコの皮、草、花など
強い臭いの発生源になるもの
・生魚、生肉など
Q&A
臭い
臭いが出ないようにするには?
・ 投入する前に、生ごみの水分を適度に切る。(絞れるものは手で絞るぐらい)
・ スコップを縦に差し込むなど、土の中にしっかりと空気が入るように混ぜる。
アンモニア臭がするが、どうすれば?
・ 魚やイカの内臓を入れるとアンモニア臭が出ることがあるので、それらは避けましょう。
・ 米ぬかや土(ここではピートモスとくん炭)を追加し、よくかき混ぜて様子を見てください。
変な臭いがするが、どうすれば?
・ よくかき混ぜてください。(空気が足りないと、悪臭が発生しやすくなります)
・ 生ごみの投入を中止し、よくかき混ぜて様子を見ます。
・ 米ぬかや土(ここではピートモスと燻炭)を追加し、よくかき混ぜて様子を見てください。
・ コーヒーかす(1~2杯分)を入れる。
・ 肉、魚の投入は避けましょう。
虫
虫が発生しないためにはどうすれば?
・ 隙間をしっかり塞ぎます。
・ 防虫カバーなどを隙間なくしっかりかけます。
・ 放置した生ごみを入れない。(放置中に虫が卵を産みつけることがあります)
・ よくかき混ぜる。(分解を促進させ温度を上げることで虫の発生を防ぐ効果もあります)
ウジ虫が発生してしまった。
・ 虫が発生してもコンポストを続けることができますが、一度発生した虫の除去は困難です。
・ 生ごみの投入は終了し、毎日よくかき混ぜて様子を見ます。(一週間程度)
・ 土に適度な湿り気がある状態(熟成状態)であれば、たい肥として使用できます。
白い粉っぽいもの(コナダニ)が発生してしまった。
・ 乾燥気味で温度が上がらない時に発生することがあるようです。
・ 水分と米ぬかなどを加え、よくかき混ぜて様子を見てください。
管理
温度が上がらない。生ごみが分解されない。
・ 始めて間もないのであれば、土を追加してよくかき混ぜ様子を見ます。
・ 使用済みてんぷら油100mℓ程度を入れ、よくかき混ぜる。
・ 数か月たってから温度が上がらない状態であれば、生ごみ投入を終了する。
・ 一週間に1回500mℓ程度の水を入れて、よくかき混ぜ、生ごみの形がなくなり、水を入れても温度の上昇がなくなれば熟成終了なので、たい肥として使ってみましょう。
白カビが発生している。
・ 生ごみと一緒によくかき混ぜてください。
水分が多くなりすぎて土がベタっとしている。
・ 土を追加して水分を調整してください。
・ 蓋を開けて水分を蒸発させ調整する。(防虫ネットなどをしっかり被せておくのを忘れずに)
数日、家を空けるため、コンポストの世話ができないが、どうすれば?
・ 雨の当たらない風通しの良いところに置き直します。
・ 放置後は、少しずつ温度が下がり休眠状態に入ります。
・ 再開するときは、土をよくかき混ぜてから生ごみを加え、乾燥していたら水や米ぬかを加えてください。
雨よけのため、ビニール袋で覆っても大丈夫か?
・ 微生物の呼吸や水分の蒸発が妨げられるので、おススメしません。
・ どうしても必要な場合には雨の時だけにしましょう。
コンポストに使用した後のダンボールは何ごみか?
・ 汚れてしまってリサイクルはできないので、燃やすごみで出してください。
関連動画
YouTube動画 ダンボールコンポストのつくりかた(準備編)
QRコード ダンボールコンポストのつくりかた(準備編)
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