子どものオンラインゲーム課金のトラブルに注意!
登録日:2021年9月28日
家族でルールを決めて親子で確認・約束を
新型コロナウィルスの感染拡大の影響が長引き、依然として外出を控え、自宅で過ごす時間が長くなっています。「おうち時間」にスマートフォンやタブレット端末、家庭用ゲーム機でオンラインゲームを利用して過ごす中で、子どもが保護者の許可なく課金してしまったというトラブルが急増しています。
そこで、子どものオンラインゲームについての相談事例を紹介し、予期せぬ高額な課金を防ぐ方法につきまして、保護者の皆様へ注意喚起を行います。
相談事例
小学生の子どもがオンラインゲームで150万円以上も課金していたが、決済完了メールが子どもに削除されていたため気づかなかった
小学生の息子が、家族共有のタブレット端末を使ってオンラインゲームで遊び、クレジットカードで150万円以上も課金していた。
タブレット端末には、父親のクレジットカード情報が登録されたままになっていた。クレジットカード会社からの決済メールはタブレットに届いていたが、子どもが「ゴミ箱」のフォルダーに入れていたので全く気付かず、請求が来て初めて気がついた。
小学生の子どもが、友達に「キャリア決済(※)を使うとお金がかからない」と教えられ、スマートフォンでオンラインゲームに課金していた
携帯電話の利用履歴を確認していたら、高額な料金が発生していた。小学生の子どもが、家族のスマートフォンを使ってゲームアプリで遊んでおり、課金をしたようだ。
課金は禁止していたが、一緒に遊んでいた友達から「キャリア決済を使うとお金がかからないでゲームができる」と誤った情報を教えてもらったようだ。
プラットホーム運営事業者と交渉したが、まだ10万円ほど残っている。キャリア決済の際にパスワードの入力は必要ではなく、決済完了メールは届いていなかった。子ども自身にはお金がかかっている認識はなかった。
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キャリア決済
携帯電話会社のIDやパスワード等による認証で商品等を購入した代金を、携帯電話の利用料金等と合算して支払うことができる決済方法。
相談事例からみる問題点
保護者のスマートフォンや、保護者用アカウントでログインした家庭用ゲーム機を子どもに使わせている
トラブルのきっかけとして最も目立つのは、両親や祖父母など保護者のアカウントが登録されたスマートフォンや保護者用のアカウントでログインした家庭用ゲーム機を子どもに渡して使わせている点です。
保護者のアカウントでログインしたスマートフォンや保護者用のアカウントでログインしたゲーム機で子どもが課金した場合は、アカウントの所有者である保護者が決済を行ったとみなされます。
未成年者が保護者の同意を得ずに契約した場合、民法で定められた未成年者取消権で契約の取り消しができますが、オンラインゲームの場合、子どもが課金したことの証明が難しく、返金が認められないケースがあります。
決済時のパスワードを設定していなかった、クレジットカードの管理が十分ではなかった
スマートフォンでの課金トラブルの事例では、「パスワードが必要な設定になっていなかった」など、子どもがタップするだけで簡単に課金ができるようになっていたり、中には、「保護者が操作するのを見てパスワードを覚えて課金した」「保護者のクレジットカードを子どもが持ち出して課金した」などのケースもあります。
家庭用ゲーム機では、保護者と子どものアカウントを分けて作成し、保護者用アカウントで子どものアカウントを管理、保護することを原則としていることがあります。しかしトラブルの事例では「子どもが保護者用アカウントで利用して課金してしまった」などのケースもあります。
決済完了メールを見落としていたため、課金に気づかなかった
保護者のアカウントで課金を行っていた場合は、保護者自身が設定したメールアドレス宛に通知が届きますが、「メールを見落としていた」「普段使わないメールアドレスが設定されていた」等、メールを見ていなかったために高額な請求になったというケースが複数見られます。
また課金を保護者に気づかれないように、子ども自身が隠してしまうこともあります。
子ども自身にお金を使っているという認識がない
子どもがキャリア決済のことを正しく理解していないケースや、子ども自身が課金したことを理解できていないケースも見られます。
「子ども自身がお金のことを理解していないので、課金をするわけがない」等と思っていても、パスワードが設定されていないような場合は、画面をタップするだけで簡単に課金ができてしまいます。
消費者へのアドバイス
オンラインゲームで課金する場合のルールを家族で話し合いましょう
保護者は、スマートフォンや家庭用ゲーム機のゲームの料金体系や決済方法、課金などがどのような内容のものなのか理解し、把握しておきましょう。
その上で、日頃から、ゲームの遊び方や課金についてのルールを家族でよく話し合い、親子で確認・約束をしましょう。
保護者のアカウントで子どもに利用させず、保護者のアカウントで子どものアカウントを管理・保護できるように「ペアレンタルコントロール」を利用しましょう
オンランゲームで課金するためには、プラットホームのアカウントや各種の決済手続の利用が不可欠です。子どもが保護者の許可なく課金してしまうことがないように、保護者のアカウントで子どもに利用させることは避けましょう。
また、子どものゲーム利用を管理、保護するための仕組みとして、「ペアレンタルコントロール」という機能が備わっており、これを利用することで子どものアカウントでの課金を制限することができます。
スマートフォンでは、保護者のアカウントで子どもに利用させる場合、保護者が子どもの「課金を防ぐ」「課金に気づく」ために、事前に保護者のアカウントの設定を確認しましょう
保護者のアカウントで子どもに利用させる場合は、予期しない子どもの課金を防ぐために、プラットホームとキャリア決済のアカウントを確認し、決済時にパスワードが必要になっているか確認しましょう。
子どもが課金してしまっても、保護者がすぐに気づけるように、課金時の決済完了メールが、普段使用しているメールアドレスに届くよう設定しましょう。キャリア決済の場合は上限額を設定することも一つの方法です。
未成年者が保護者の承諾なくオンラインゲームの課金をしてしまった場合は、未成年者契約の取り消しが可能な場合があります
未成年者が保護者の承諾なく契約を結んだ場合、原則として民法で定められた未成年者取消権によってその契約を取り消すことができます。
しかし、オンラインゲームでは、保護者のアカウントで子どもが課金している場合や、ゲーム内で年齢確認画面があるにもかかわらず成人であると偽って課金している場合には、プラットホームやゲームの提供会社が子どもによる課金とは判断できないため、取り消しや返金が認められないケースがあります。
少しでも不安に思ったら・・・
トラブルに遭ったり不安に思ったら、すぐに消費生活センター(電話 22-0999(相談専用))に相談しましょう。
消費生活相談について
当センターでは、問題解決のために、トラブルの状況や経過などの必要な情報を詳しくお伺いします。このため、メール(市ホームページの「お問い合わせフォーム」を含む)での相談は受け付けておりません。電話若しくは来所での相談をお願いします。
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