知って防ごう!「慢性腎臓病(CKD)」 ~気づかないうちに進行する”腎臓の病気”を早めに予防・対策~
更新日:2025年6月11日
【1】慢性腎臓病(CKD)とは?
慢性腎臓病(CKD)とは、腎臓の機能が慢性的に低下している状態を指します。
初期は自覚症状がほとんどないため「沈黙の病気」とも呼ばれます。
具体的には、「たんぱく尿が出ている」「腎臓の働き(eGFR)が低い」状態が3か月以上続く場合に診断されます
特徴
自覚症状がほとんどない
日本では成人の5人に1人が該当
進行すると人工透析が必要になることも…
腎臓の主な役割
排泄(老廃物を尿に)、血圧調整 、血液を作るホルモンを出す
【2】CKDが進むとどうなるの?
症状が進行すると…
- 疲れやすくなる
- むくみ・高血圧・貧血などの症状
- 心筋梗塞・脳卒中など合併症リスク上昇
- 人工透析や腎移植が必要になることも…
【3】CKDを防ぐ5つのポイント
1.塩分を控える(減塩)
▶目安:1日6g未満
塩分を取りすぎると、高血圧を招き、腎臓に負担がかかります。味付けは「うす味」にし、だしや香味野菜、レモンなどを上手に活用しましょう。
【ポイント】
- 漬物、加工食品、外食は塩分が多くなりがち
- しょうゆは「かけず」に「つける」
- 減塩表示のある商品を選ぶ(醤油、味噌等)
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2. タンパク質の質と量を見直す
▶CKD予防段階では、極端な制限より ”質の良いタンパク質を適量”
過剰なタンパク質摂取は、腎臓に負担をかけます。肉や魚に偏らず、大豆製品や卵、乳製品などをバランスよく組み合わせることが大切です。
【ポイント】
- 揚げ物より、蒸す・煮る・焼く調理法を
3. 野菜や果物をしっかりと
▶1日 350g以上の野菜をとる!
野菜や果物は、ビタミンやミネラル・食物繊維が豊富で、血圧を下げる働きがあります。
カリウムのとりすぎに注意が必要な方(腎機能低下がある方)は、医師へ相談してください。
【ポイント】
- ゆで野菜や炒め物だと摂取量アップ!
- 果物は、1日200g程度までを目安に(例:りんご1個)
4.適度な運動をする
▶週3~5回、30分程度の有酸素運動をする!
運動不足は、生活習慣病のリスクを高めます。日常生活の中に無理なく取り入れられる運動(ウォーキング、ストレッチ、階段の利用など)を
習慣にすることが大切です。
【ポイント】
- エレベーターより階段、車より徒歩など、身近な工夫を取り入れる
5.健診を活用する
▶年に1回は必ず健康診断を受ける
健康診断は病気の早期発見・早期治療につながります。特に自覚症状がない段階での異常を見つけるために、定期的な受診が重要です。
【ポイント】
- 健診の結果はしっかり確認し、必要なら医師に相談を
- 再検査や指導があった場合は放置せず対応を
6.禁煙
▶やめるのに遅すぎることはありません
喫煙は高血圧、心疾患、がんなど多くの病気の原因となります。禁煙によって体への負担を減らし、周囲の人の健康も守ることができます。
【ポイント】
- 禁煙外来やサポートサービスを活用しましょう
- 「吸わない環境」を意識して整えることも効果的です
【4】検査値でわかるCKDのサイン
健診結果に「+」や「再検査」の表示がある方は、医師に相談しましょう。
【5】いわき市での取り組み
いわき市では、人工透析の抑制を目的に、医師会と連携しCKD重症化予防事業を実施しております。
【6】あなたの腎臓、大丈夫?CKDの早期発見についてわかる動画はこちら
CKDの基礎知識や、予防のために大切な健康診断のポイントをわかりやすくご紹介します。
「自分は大丈夫」と思っている方にこそ、ぜひ見ていただきたい内容です。
小さな異常のサインを見逃さないために、年に1回の健康診断を必ず受けましょう!
このページに関するお問い合わせ先
保健福祉部 健康づくり推進課
電話番号: 0246-22-7448 ファクス: 0246-22-7570