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下水道使用料改定のお知らせ

登録日:2024年1月4日

令和6年(2024年)4月請求分から下水道使用料を改定します

 下水道は、生活環境の向上と公共用水域の水質保全のために大きな役割を果たす施設であり、皆さまに納めていただく下水道使用料は、日常生活で排出される汚水の処理費に充てております。

 市では、下水道事業の経営基盤の安定化と使用者負担の適正化を図るため、令和6年4月請求分から下水道使用料を改定いたします。

 皆さまにはご負担をおかけしますが、ご理解とご協力をいただきますようお願いいたします。

※水道料金の改定はありません。

 

【内容】

下水道使用料改定の背景

 いわき市の公共下水道事業は、昭和30年代に合併前の旧平市と旧磐城市(現在の小名浜地区)で始まり、市街地を中心に整備を進めてきました

 下水道事業計画区域面積は4,851ヘクタール(本市面積の約4%)で、令和4年度末の下水道処理区域面積は4,271ヘクタールとなっています。

 下水道普及率(いわき市の住民基本台帳人口のうち、公共下水道の供用が行われている区域の中の人口の割合)は54.9%(令和4年度末時点)で、概ね市民の2人に1人が本市下水道事業により生活排水を処理している状況です。 

※令和5年8月から、旧・東部処理区は中部処理区と統合しました。(東部浄化センターを中部浄化センターへ統廃合したため)

下水道使用料の改定が必要な理由

(1)下水道施設の老朽化

 本市の下水道施設は、これまで60年以上にわたり整備を進めてきました。

 主な施設として、管きょ(下水道管など)、ポンプ場、浄化センターがあります。

 本市の整備状況は、下水道管を全て繋げると約982kmになります。(参考:いわき市から宮崎県延岡市までの直線距離 約976km)

 下水を速やかに下水処理場まで送水するための汚水中継ポンプ場は、市内に14か所あります。

 下水を適正に処理し川や海などの水質を保全するための浄化センター(下水処理場)は、市内に3か所あります

 下水道施設については、長寿命化を目指した維持管理により更新費用の平準化を図っていますが、老朽化に伴う更新需要が増加していくと見込まれます。

 また、近年は、社会情勢の影響により動力費などの維持管理費が増大しております。

 

(2)災害などへの対応

 平成23年3月11日に発生した東日本大震災は、地震だけでなく、津波により広範囲で甚大な被害をもたらしました。

 下水道施設においても、マンホール蓋の隆起などの被害がありました。

 このため、下水道管の更新に合わせて耐震化に取り組んでいますが、今後も計画的な耐震化対策を進めていく必要があります。

 また、近年は、気候変動の影響などによって猛烈な豪雨や台風による大規模水害が頻発しており、令和元年東日本台風や令和5年台風第13号(県内で初めて発生した線状降水帯による豪雨災害)など、大規模な浸水被害も発生しています。

 このような災害や突発的なトラブルに対しても、市民生活への影響を最小限に抑えるための資金を確保しておく必要があります。

 

(3)人口の減少

 本市の総人口は減少すると予測されており、下水道処理人口も同様に減少すると考えられます。

 また、節水型機器の普及などにより、下水の排水量も減少すると予測されます。

 このため、下水道使用料収入は、減少傾向が続くものと見込まれます。

 

 


 

 上記のとおり、下水道使用料収入が減少傾向にあるため、収入増が見込めないものの、老朽化した施設の更新費用や社会情勢の影響などにより経営が悪化し、資金不足となることが見込まれます。また、災害や施設の突発的なトラブルにも対応できるよう資金を保有している必要があります。これらを踏まえ、下水道使用料を改定するものです。

 

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下水道使用料改定の経緯

 下水道事業は、市民のくらしを支え続ける生活インフラであるという事業の責務を果たすため、安定的で持続可能な経営を実現させなければなりません。

 そのため、透明性の確保と経営基盤の強化を図る観点から、平成28年4月より企業会計方式へ移行しました。

「いわき市下水道事業経営戦略」の策定

 平成31年3月、下水道事業を取り巻く状況に的確に対応していくため、下水道事業が実現すべき基本理念を「くらしと未来をささえつづける」とし、その理念を実現するために令和元年度から令和10年度までを計画期間とし、取り組むべき事業と投資・財政計画を示したいわき市下水道事業経営戦略策定し、事業運営を行ってきたところです。

 また、今後の社会経済情勢等の変化に適切に対応するため、計画期間を前期・後期の5年間に分け、中間となる令和5年度に戦略の達成度の評価(各種施策の進捗状況など)を踏まえ、経営戦略を適切に見直すこととしております。

「いわき市下水道事業等経営審議会」における審議

 令和4年11月、市は、有識者や市民公募などの委員で構成された「いわき市下水道事業等経営審議会」に「下水道事業の経営について」を諮問し、審議会は、経営戦略の計画の点検・評価の審議を行ったところです。

 審議の結果を踏まえ、令和5年10月、いわき市下水道事業等経営審議会から市へ、次のとおり答申がなされました。

答申書(PDF/197KB)

 

〔下水道事業の経営について〕

  • 前期5年間(令和元年度~令和5年度)の取組状況は、環境配慮型社会への対応や資源の循環利用の促進のため、下水汚泥や浄化槽汚泥等をエネルギーとして利活用する下水汚泥等利活用事業の実施や、中部浄化センターと東部浄化センターの施設の統廃合・再編を進めるなど、中長期的な経費削減に努めてきた。
  • 後期5年間(令和6年度~令和10年度)については、管路施設(下水道管など)の管理方法を、陥没などのトラブルが起きてから対応する「事後保全型維持管理」から、計画的な点検・調査に基づき、トラブルを未然に防ぐ「予防保全型維持管理」の導入を予定している、また、効率的な維持管理体制を構築するため、巡視点検や清掃をはじめ、緊急を要する住民対応などを一括して行う「管路施設包括的民間委託」の導入も予定していることなど、引き続きさらなる経費削減に取り組んでいく計画となっている。
  • 下水道事業会計の収支については、社会情勢の影響や老朽化した施設の更新費用なども踏まえ、必要最低限の経費のみを見込んでいるものの、今後の事業運営にあたっては、下水道使用料の改定を行わなければ大幅な財源不足を解消することが出来ない見通しである。

 

〔下水道使用料について〕

  • 下水道使用料については、使用料算定期間を令和6年度から令和10 年度の5年間とし、現行の使用料体系から平均23.23%引き上げる必要があると判断する。

下水道使用料の改定

 審議会からの答申を受け、市は、令和5年12月定例会で「いわき市下水道条例」を改正し、使用料を現行使用料体系から平均23.23%引き上げます。

 

 下水道使用料の改定にあたっては、ホームページやチラシを各戸配布により下水道使用者の皆さんへ周知し、令和6年4月請求分から新しい下水道使用料金を適用します。

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下水道使用料改定の内容

改定後の下水道使用料の単価(1か月分、消費税込)

使用料区分 現行 改定後の単価 比較増
基本使用料(10㎥まで) 1,674.2円 2,065.8円 391.6円

超過使用料

(1㎥につき)

11㎥から20㎥まで 182.6円 224.4円 41.8円
21㎥から30㎥まで 202.4円 249.7円 47.3円
31㎥から50㎥まで 212.3円 261.8円 49.5円
51㎥から100㎥まで 278.3円 343.2円 64.9円
101㎥から200㎥まで 300.3円 369.6円 69.3円
201㎥から500㎥まで 321.2円 396.0円 74.8円
501㎥以上 341.0円 420.2円 79.2円

 

 下水道使用料は、上の表によって算出した基本使用料と超過使用料の合計額となります。合計額に1円未満の端数があるときは、これを切り捨てます。

改定後の下水道使用料早見表(2か月分、消費税込)

 下水道使用料は、2か月分をまとめて請求しております。

 

 例えば、2か月間の使用水量が 40㎥の場合は、改定後の使用料は 8,619円となり、1,619円の増(1か月あたり 809円の増)となります。

使用水量 現行使用料 改定後の使用料 比較増
20㎥ 3,348円 4,131円 783円

40㎥

7,000円 8,619円 1,619円
60㎥ 11,048円 13,613円 2,565円
80㎥ 15,294円 18,849円 3,555円
100㎥ 19,540円 24,085円 4,545円
500㎥ 139,550円 171,925円 32,375円
1,000㎥ 300,150円 369,925円 69,775円

 

【計算例:下水道使用水量が2か月で40㎥の場合】

基本使用料 20㎥まで(10㎥×2か月分)       4,131.6円

超過使用料 21㎥から40㎥までの20㎥分 × 224.4円 =  4,488.0円

合計 8,619円(1円未満切捨て)

 

新しい使用料が適用される時期 

  • 水道料金納入通知書でお支払いのお客様

   納入通知書の表示月が、下記以降のもの

   (1)令和6年3-4月分(3月に検針し、4月請求分)

   (2)令和6年4-5月分(4月に検針し、5月請求分)

  • 口座振替(自動払込)のお客様

   令和6年4月17日以降の口座引落から

  • 検針票での確認方法

※「地域汚水処理施設使用料」及び「農業集落排水処理施設使用料」の使用料改定はございません。

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このページに関するお問い合わせ先

生活環境部 経営企画課

電話番号: 0246-22-7519 ファクス: 0246-22-7572

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