ねずみ昆虫由来の感染症対策について
登録日:2023年3月29日
殺虫剤に頼らない対策へ
当市では、平成20年度まで、ねずみ昆虫由来の感染症対策として、毎年、各行政区の協力を得て道路側溝などに殺虫剤を散布してきましたが、次の理由により平成21年度から殺虫剤の配布を行っていません。
(理由1)ねずみ昆虫由来の感染症の減少(いわき市・全国の発生状況)
1950年には、全国で年間5000人以上の患者数であった日本脳炎は、現在では数人程度となっている。また、今日の国内におけるねずみ昆虫由来の感染症の発生は、主に東南アジア等への渡航が原因となっている。
2003 | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 | |
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日本脳炎 | 0(1) | 0(5) | 0 (7) | 0(5) | 0(10) |
デング熱 | 0(31) | 0(49) | 0(74) | 0(50) | 0(89) |
マラリア | 0(77) | 0(75) | 0(67) | 0(54) | 0(52) |
レプトスピラ症 | 0(1) | 0(18) | 0(17) | 0(24) | 0(34) |
(注)括弧内は、全国の発生状況である。
(理由2)殺虫剤使用の問題点
- 殺虫剤(化学物質)による人の健康や環境への影響が懸念される。
- 殺虫剤に抵抗性を持つ個体の発生が懸念される。
(理由3)根拠法令の廃止
殺虫剤配布の根拠法令である伝染病予防法が、予防接種などの衛生対策やゴミ処理施設及び公共下水道などの整備で生活環境が向上し、ねずみ昆虫由来による感染症が蔓延していない社会状況から平成12年1月に廃止されている。
当市では、このような理由から、殺虫剤によるねずみ昆虫対策は見直すべきと判断し、平成21年度より殺虫剤に頼らない対策(環境的対策)に転換しております。
環境的対策について
環境的対策とは、身の回りにねずみ昆虫の生育生息しにくい環境を作り、身の回りからねずみ昆虫を減らしていく対策をいいます。
環境的対策の具体例
- ゴミなどの適切な処理
- 住居周りの草刈、落葉の処理
- 定期的な排水路の清掃
- 不必要な水溜りの排除
環境的対策のメリット
- 化学物質を使わないため、人の健康や環境に対して無害である。
- 生育・生息場所が減少するため、永続的な効果が期待できる。
- 専門的な知識や機材がなくても、容易に対策が実行できる。
その他
(1)県内各市及び中核市の状況
県内各市では5割、中核市では4割が、すでに殺鼠剤や殺虫剤の配布事業をやめている。
配布状況 | 県内各市(当市は除く) | 中核市(当市は除く) |
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殺鼠剤のみ配布 | 1/12 | 6/34 |
殺虫剤のみ配布 | 5/12 | 4/34 |
殺鼠剤及び殺虫剤を配布 | 0/12 | 10/34 |
配布していない | 6/12 | 14/34 |
注1 当市では、殺鼠剤及び殺虫剤を配布している。
注2 中核市は、全37市中34市の状況である。
(2)噴霧機について
噴霧機は、「薬剤の配布事業」の廃止後も従来どおり、各行政区を対象に、無料で貸出しを行っておりますので、希望される場合には、事前にご連絡ください。
このページに関するお問い合わせ先
保健福祉部 保健所 生活衛生課 環境衛生係
電話番号: 0246-27-8591 ファクス: 0246-27-8600