百日咳について
登録日:2025年5月15日
百日咳が増加しています!
全国的に、百日咳の患者報告数が増加しています。
いわき市管内においても、2025年の報告数は5名(R7.5.14現在)となり、昨年1年間の報告数と同数になっています。
全国の報告数も昨年を既に上回っており、今後の動向に注意する必要があります。
百日咳とは
百日咳は、「百日咳菌」による呼吸器感染症です。どの年代でも感染する可能性がありますが、お子さんが中心です。
主な症状について
感染してから症状が出るまで(潜伏期間)は、約7~10日で、症状は3期にわかれます。
⑴カタル期(約2週間):通常の風邪症状に始まり、次第に咳の回数が増え、程度が強くなっていきます。
⑵痙咳(けいがい)期(約2~3週間):次第に短い咳が連続的に起こり、息を吸うときに笛の音のようなヒューという音が出ます。夜間の発作が多いですが、年齢が小さいほど症状は多様で、乳児期早期では特徴的な咳がなく、単に息を止めているような無呼吸発作からチアノーゼ(顔色や唇の色や爪の色が紫色に見えること)、けいれん、呼吸停止と進展することがあります。
⑶回復期(約2~3週間):激しい発作は次第に減衰し、2~3週間で認められなくなります。成人の百日咳では咳が長期にわたって持続しますが、典型的な発作性の咳を示すことはなく、やがて回復に向かいます。
感染経路について
百日咳菌が含まれた咳やくしゃみを吸い込んだり(飛沫感染)、手についた百日咳菌が口に入ったり(接触感染)することで感染します。
予防接種によってある程度の免疫(抵抗力)があることから、年長児や成人では特徴的な発作性の咳が目立たないことが多いです。そのため、百日咳にかかっていることに気づかず、ワクチン未接種のお子さんへ感染させる可能性があることから、注意が必要です。
感染予防について
- 乳幼児には、予防接種法による定期予防接種が行われています。予防接種(5種混合)による免疫効果の持続は5~10年です。生後2か月を過ぎたら、計画的に接種しましょう。
- 咳エチケット、手洗いを心がけましょう。
- 風邪症状があり、周りに百日咳の診断がついた人がいた場合には、早めに医療機関を受診しましょう。その際は、医師に周囲で百日咳の患者がいたことを伝えましょう。
〈厚生労働省作成〉基本的な感染症対策について(PDF/974KB)
学校保健安全法による出席停止について
学校保健安全法では、特有の咳が消失するまで、または5日間の適正な抗菌薬による治療が終了するまで出席停止となります。
医療機関の皆様へ
百日咳は、感染症法上の5類感染症(全数把握疾患)に位置付けられています。
百日咳を診断した場合には、7日以内に、最寄りの保健所への届出が必要です。
届出基準や様式は、以下の厚生労働省ホームページからご確認ください。
このページに関するお問い合わせ先
保健福祉部 保健所感染症対策課
電話番号: 0246-27-8606 ファクス: 0246-27-8600