令和6年1月26日 教育長だより Vol.22 『学校カルテが新しくなりました!』
更新日:2024年1月26日
みなさん、こんにちは。
今回は学校の先生向けのお知らせです。
保護者の方にも知っていただければ幸いです。
本市の学力向上策のツールの一つである「学校カルテ」、
これは児童生徒の学力調査等の結果を分析し、学校ごとに一枚にまとめた帳票です。
市教委の学力向上チームが各学校へ訪問する際に校長先生たちに提示しています。
今回、この「学校カルテ」を大幅にリニューアルしたので紹介します。
〔画像〕従来の学校カルテ
リニューアルと言いつつ、ほぼ別物のシステムに進化しました。
名称は「学校カルテ(学校・学級ダッシュボード)1.0」です。
従来型と区別するため、略して「ダッシュボード」と呼んでいます。
ダッシュボードと言えば、自動車のメーターパネルの部分が思い浮かびませんか?
私もそれをイメージしましたが、れっきとしたIT業界の用語でして、複数のデータをまとめて視覚化するためのツールのことを指すようです。
様々な情報を一目で把握し、迅速な意思決定に役立てるためのものだそうです(自動車のダッシュボード〈計器盤〉が言葉の由来みたいですね)。
〔画像〕新しい学校カルテのホーム画面
様々な図表でデータを可視化します。
さて、別物に進化した学校カルテ(以下、ダッシュボードとします)の特徴について説明します。
まずは、複数のデータ(※)を一元的に分析することで、様々な角度から子どもたちの状況を“可視化”することができます。
※全国・福島県で実施される学力調査や本市独自のアンケート調査など
例えば、子どもの教科学力と非認知能力との関係など、異なる要素間の関係性をつかむことができます。
また、平均点だけでは見えなかった学校・学級の強みや課題(例:平均点は高いが、点数の高い層と低い層で二極化している等)を精緻にとらえることができます。
〈分析例〉学力と非認知能力との関係
〈分析例〉学級内の学力の分布
さらに、様々な要素間の関係性を視覚化する「インフルエンサー分析」を行う機能があります。
例えば、ある教科の正答率の増減に影響を与えている項目が何かを算出することが可能になります。
〈分析例〉特定の項目の強み・課題の背景を探る(インフルエンサー分析)
そしてもっとも“別物”と言える特徴は、これらのデータ分析が各学校の手元の端末でできるところです。
これまでのように学力向上チームが学校カルテを携えて訪問するまで待たずとも、各学校で容易にデータ分析に取り組むことが可能となります。
このダッシュボードの操作方法やデータの見方についての研修を順次実施していきます。
今後、各学校で積極的に活用していただくことを期待しています。
既に10校程度の先生方にダッシュボードの研修を実施
最後に先生方への補足です。
このダッシュボードは、データ分析で子どもたちの状況を可視化するためのシステムです。指導方法の検討や学級づくりの場面で、肌感覚で捉えていたことがデータで裏付けられたり、新たな気づきを得られたりすることが期待できます。
ただ、解決策や答えをポンっと出すものではありません。
どこまで行ってもダッシュボード〈=計器盤〉なのです。
ダッシュボードを見ながら運転する(=子どもと接し、授業する)のは、あくまで先生自身です。
運転テクニックを磨くことにも引き続き心がけていただきたいと思います。
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