11　いわきをつくる若者の力！（広報いわき　令和4年11月号掲載）

市長に就任して１年が経ちました。いろいろな課題に向き合う日々ですが、若者流出の問題は特に深刻です。本市の若者は、高卒時で６割以上が市外に流出し、なかなか戻ってきてくれません。首都圏で専門を学んだ若者には、本市で働ける場が少ないと誤解されがちです。

その誤解を解く事例をいくつか。例えば、市内にはマグロを欧米人のテイストに合うよう調理した製品をグローバル展開する企業があります。スマホの化学薬品や自動車ブレーキ部品、バッテリーなど、世界随一の精緻な技術で勝負する企業もあります。

こうした地元企業の多くの魅力を、市と商工会議所とが連携して「見える化」し、若者に伝える取り組みを進めています。

加えてこれからは、若者のチャレンジ支援を強化します。市内には原発の処理水をためるタンクを製造してきた企業が、新たに風力発電のタワーに進出した事例があります。新たなチャレンジが求められる時代です。宇宙開発につながると言われる廃炉も、大きなビジネスチャンスなのです。

若者へ本市の産業の魅力やチャレンジを伝え支援し、若者の活躍する場をつくり、若者に発展をけん引してもらうことこそが、真の復興です。