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市長メッセージ ~爆発的感染を踏まえて~

更新日:2022年8月8日

 新型コロナウイルスの感染拡大が、爆発的に進んでおります。

 こうした状況を踏まえ、昨日、いわき市役所、いわき市医師会、いわき市病院協議会で
 共同会見を開きました。

 会見でお伝えしたことも含め、最近の感染の状況や今後の方針などをお伝えします。


1.現在の感染状況

(1)感染傾向・事例 
(↓)7月中クラスター
医療機関 4施設
高齢者施設 5施設(→マスクができない高齢者からの拡大)
障がい者施設 2施設(→マスクができない障がい者からの拡大)

 8月に入ってからも、医療機関や高齢者施設等の入院・入所者又は従事者からの陽性者発生は日々確認されており、重症化リスクが高いため、引き続き、最大限の注意が必要です。

 
これまで最多の新規陽性者数 1日当たり511人(8/3)

市中感染、家庭内感染等により、新規陽性者数の高止まりが続いています。

(2)医療機関の状況
病床使用率は41.7%(8/5現在)
→医療従事者は、自身の感染だけではなく、家族等との濃厚接触者も多い
→使用率4割台は低いように見えるが、高齢者や要介護者も多い
 (コメディカルスタッフも含め人手が必要)
→既に発熱外来が混んでいる状況
→感染者が急増する場合、症状の軽い方は、直ちに受診することを控え、自ら抗原検査キット(県無償提供)で検査するなどし、かかりつけ医等に電話で相談を! 

(3)重症化の状況
重症者はゼロ(8/7現在)
中等症が増加傾向(高齢者が約9割以上)
 
→中等症【2】(酸素投与必要)
: 9人(7/19)→17人(8/2)
 
→中等症【1】(呼吸困難・肺炎所見)
  
: 15人(7/19)→33人(8/2)


(4)医療現場からの生の声

→木村守和医師会長が作成した、医療現場からの生の声と、市民への呼びかけを掲載した資料をそのまま添付いたしますので、ご参照ください。

 【医師会資料】新型コロナウイルス第7波・感染爆発の状況下、住民の皆様へ(146KB)(PDF文書)
   
→また、髙萩周作病院協議会理事長からは、医療ひっ迫の現状を回避するためには、「ホテル療養の活用も検討頂きたい。発症後3~5日間は特に、感染力も高い。
その間にホテル療養を選択することで、家族への感染を防ぐことができる」との意見がありました。

→家庭内感染を防ぐことは容易なことではなく、大変、重要な視点だと考えており、特に、同居される方の中に重症化リスクの高い方がいる場合には、ホテル療養について検討下さい。

いわき市・いわき市医師会・いわき市病院協議会による共同記者会見(令和4年8月7日)


2.お祭りなど社会活動の扱い

(1)現時点の判断

・ 確かなブレーキ(感染対策)と緩やかなアクセル(社会活動再開)の双方から判断する必要があります
現時点では以下の点を総合的に勘案し、「医療体制を整えつつ、感染対策をしっかりと取りながら、祭りなども含め社会活動を進める」という判断をしています。


→確かなブレーキ
 :病床の状況
 :高齢者への感染リスク
 :基礎疾患を持つ方の感染リスク

→緩やかなアクセル
 :コロナ禍から約3年目を迎える今、生業が厳しい事業者が多い
 ;これまでの感染予防の経験の蓄積がある
 :重症化リスクが低い方が多い
 :国や県からの行動制限がない現状
  (本市だけの制限で効果があるか?)
 
 (2)今後の判断基準
・ 今後は、感染の拡大状況、国や県からの行動制限の発令などを総合的に判断して、状況に応じた判断をしていきたいと考えています。


3.ワクチン接種
 ・ いわき市はワクチン接種が進み、3回目の接種率は62中核市ではトップクラス
 ・ 以下
の接種体制ですが特に若い世代の接種率が低い状況
 (平日昼間お忙しい方は、夜間や土日の接種も検討ください)
 
接種体制:
→個別接種 約120医療機関
→大規模接種(ゆったり館):日曜午前
→集団接種(グリーンベース):木曜・金曜・土曜・日曜(金曜・土曜は夜間接種を実施)


  
4.クラスター等の情報開示の考え方

・新規陽性者に対する所属の調査が不要となったため、同一所属内での集団感染の認知が困難となっています。
・影響
の大きい医療・福祉分野を除き、濃厚接触者等に対する行政検査を実施していないため、同一要因による感染拡大の判定が困難になっています。
・そのため、県内のクラスター公表も医療・福祉関係施設に限ったものとなっている傾向があります。

こうした中でも、可能な限り情報収集に努め、公表基準に基づき、感染可能性の範囲を把握できていない事態が生じた場合には、速やかに対応します。
・も
し、医療・福祉関係施設以外の同一集団内で大人数の感染が確認される場合には、保健所への連絡にご協力をお願いいたします。 

 (1)いわき市の情報公表基準(令和3年10月14日)
いわき市役所では、以下のとおり、情報公表基準を定めています 

(参考)新型コロナウイルス感染症クラスター発生時の情報の公表の考え方

 令和2年7月28日付け厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部事務連絡など、国や県の考え方を踏まえ、いわき市における新型コロナウイルス感染症クラスター時における情報の公表についての基本的考え方を次のように定める。 
感染可能性の範囲を把握できていない場合の考え方
 クラスターの公表時に、感染者に接触した可能性がある者を把握できない場合に、 感染者と接触した可能性のある者を把握するため及び感染者をまん延させないため の適切な行動等を個人がとれるようにするため、「不特定多数と接する場所の名称」、 「他者に感染させうる行動・接触の有無」等を公表する。
この場合、施設・店舗等からの名称公表に関する同意は必要としない。  

(例)不特定多数の者が参加したイベントでクラスターが発生したが、参加者の連絡先の登録がなく、参加者の追跡が困難な場合

感染可能性の範囲を把握できている場合の考え方
 クラスターの公表時に、感染者に接触した可能性がある者を把握できている場合には、その旨を公表する。(場所の名称等は公表しない)

(例)学童クラブのクラスターにおいて、感染児童に接触した周囲の児童や保護者等、感染可能性がある範囲を把握できている場合 

3 感染原因等の事例の共有の考え方 
 同業種の施設等に対し、類似のクラスター発生を予め防止するため、感染原因・経路等の事例を共有していくこととする。 

(例)医療機関で予防を厳格に行っているにも関わらず、クラスターが発生したような場合

(2)私の市長就任前の情報公表の考え方
一部の市民の皆様より、「内田は市長就任前に、クラスター情報を全て開示するといったはずである、公約と異なる」との声があります。
私は、市長就任前も後も、一度もそのようなことを申し上げたことはありません。その証拠として、市長就任前の令和3年8月9日にFacebook投稿した内容を共有します。
(市長選挙はその後の9/5)

【参考】市長選挙前のFacebook投稿(そのまま引用)

 長文失礼します。
 市役所の皆様、頑張っておられますが、更なる改善のための意見です!
 いわき市内でクラスターの拡大が止まりません。
 ここ数日、1日あたり40~70名前後で、新たな感染が発生し続けています。

 クラスター撲滅のためには、何よりも、「適切な」情報開示が鍵です。
 現状、新聞などでの情報開示の内容として、「クラスターの数」とか、「感染者の数」と
 いう数値に限定した公表となっています。


 しかし、大切なのは、「クラスターを拡大させないための情報」です。
 例えば、学校の学童でのクラスターであれば、参加者とその濃厚接触者の範囲が特定されています。
 したがって、対処がきちんとできていれば、学校名の公表までは必要ありません。感染可能性の範囲が特定されているわけですから、その旨をきちんと知らせればよいのです。

 一方で、学童のどういうケースで発生したかという事例を、留意点として、他の校の学童に共有していくのは大きな意味があることです。
 別の例として、イベント施設で、不特定多数の感染でクラスターが発生しているような場合。
 その場合は、感染可能性の範囲が不特定なわけですから、イベント名や施設名を公表し、イベント参加者に無料PCRの検査を呼び掛け、行動制限を訴える、ということが重要です。
  つまり、少しでも感染可能性のある人に、しっかりと注意点を周知して、検査もして、クラスターを広げないことが必要なのです。

 
そうした情報開示がないと、感染可能性のある人が、市内の津々浦々で活動し、感染を更に広げる可能性が大きいのです。
 クラスターに関する情報開示について、扱いが慎重になりすぎて、冒頭で述べた「クラスターの数」とか「感染者の数」といった無難な情報開示だけに限っていると、「市民の次の適切な行動」につながりません。

 
肝心なのは、市民に「どういう行動を促す」のか、という観点での「情報開示」だと実感します。
 (それが現状ないために、現状では、ネット上で、憶測やデマも含めて、いろんな噂が 飛び交い混乱する状況になっています。)
 適切な情報開示で、市民に、次の適切な行動を促すことが、クラスターの終息につながっていくのです。 

このページに関するお問い合わせ先

いわき市新型コロナウイルス感染症対策本部事務局

電話番号: 0246-27-8555

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