いわき市発「風力発電メンテナンス人材認証制度」の構築に向けた検討開始について
登録日:2021年10月29日
風力産業を取り巻く背景
東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故以降、浜通り地域の失われた産業の回復を目的とした新たな産業基盤の構築を目指し、「福島イノベーション・コースト構想」や「福島新エネ社会構想」といった国家プロジェクトに基づき、風力発電等の再生可能エネルギー導入拡大に向けた取り組みが県内で進められています。
また、昨年には国がカーボンニュートラル宣言を行い、この実現に向け「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を、さらには洋上風力発電市場での国内競争力強化を目指す「洋上風力産業ビジョン(第一次)」を策定するなど、国内風力発電の主力電源化に向け、関連産業の育成を含めた動きが加速度的、かつ、活発に展開されております。
風力産業化に向けた本市での取組み経緯
東日本大震災以降、本市をはじめとする浜通り地域の新たな基幹産業の一つとして自立的かつ持続的な産業発展を果たすべく、風力発電産業が着目されてきました。
本市においても、風力発電産業の市場拡大によって生み出される幅広い経済波及効果を適切に地域に根付かせるため、地域企業参入に向けた課題の整理及び解決方策等に関する調査分析を東京大学先端科学技術研究センターとの連携協定、経済産業省のエネルギー構造高度化・転換理解促進事業などの支援を受け進めて参りました。
その成果として、風力発電産業の中では長期需要が予測されるメンテナンス分野を中心として地域企業の参入が期待されること、一方、地域企業が実際に市場参入するためには、適切な知識と技術を獲得することが必要不可欠であることが示されました。
<これまでの調査概要と調査結果>
令和3年度の取組み
これらの調査結果及び有識者・関係機関等との議論を踏まえ、地域企業が技術力に応じて段階的に参入を図ることが必要であるとの判断のもと、各段階に応じた技術者の育成と併せて技術・知識の認定を行う制度として、いわき市発で国内唯一となる「風力発電メンテナンス人材認証制度」の構築・運用に向けた検討を開始しました。
制度の概要
当該制度は、安全・安心な風力発電事業を行うために電気事業法で定められた「定期事業者検査」に関連する業務を対象とした知識・技術に関する要員認証制度を想定するものであり、本制度を構築することにより、風力発電事業の保安力・保全力の向上に貢献するとともに、地域企業がメンテナンスに必要な知識・技術を獲得することによる、参入機会の拡大を目指すものです。
なお、当該認定制度の構築に向けては、今後、地域企業を対象としたトライアル事業も実施する予定ですので、詳細が決まり次第、改めてお知らせします。
いわき市風力発電メンテナンス人材認証制度概要<チラシ>(467KB)(PDF文書)
協力機関一覧
このページに関するお問い合わせ先
産業振興部 産業みらい課
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