ポリ塩化ビフェニル(PCB)とは?
登録日:2023年12月7日
ポリ塩化ビフェニル(PCB)は、主に油状の物質で絶縁性、不燃性などの特性により、トランスやコンデンサーなどの電気機器を始めとして幅広い用途で利用されてきましたが、昭和43年カネミ油症事件が発生するなど、その毒性(人の健康・環境への有害性)が社会問題化し、国内では昭和47年以降その製造が行われていません。
PCBは、脂肪に溶けやすいという性質から、慢性的な摂取により体内に徐々に蓄積し、様々な症状を引き起こすことが報告されています。 一般的に、PCBによる中毒症状としては、目やに、爪や口腔粘膜の色素沈着、ざ瘡様皮疹(塩素ニキビ)、爪の変形、まぶたや関節の腫れなどが報告されています。
国内では、昭和47年までに約54,000tのPCBが使用されており、電気機器用の絶縁油、各種工業における加熱並びに冷却用の熱媒体及び感圧複写紙など、様々な用途に利用されていました。
用途 | 製品例・使用場所 | |
---|---|---|
絶縁油 |
変圧器用 |
ビル・病院・工場・鉄道車両・船舶等の変圧器 |
コンデンサー用 | 変電所等の電力用コンデンサー、蛍光灯の安定器・白黒テレビ・電子レンジ等の家電用コンデンサー、直流用コンデンサー、蓄電用コンデンサー、医療用X線装置用コンデンサー | |
熱媒体(加熱用、冷却用) | 各種化学工業・食品工業・合成樹脂工業等の諸工業における加熱と冷却、船舶の燃料油予熱、集中暖房、パネルヒーター | |
潤滑油 | 高温用潤滑油、油圧オイル、真空ポンプ油、切削油、極圧添加剤 | |
可塑剤 | 絶縁用 | 電線の被覆・絶縁テープ |
難燃用 | ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂 | |
その他 | ニス、ワックス・アスファルトに混合 | |
感圧複写紙 塗料・印刷インキ |
ノンカーボン紙(溶媒)、電子式複写紙 印刷インキ、難燃性塗料、耐食性塗料、耐薬品性塗料、耐水性塗料 |
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その他 |
紙等のコーティング、自動車のシーラント、建築用シーリング材 陶器ガラス器の彩色、農薬の効力延長材 |
それぞれの機器にPCBが含まれているか否かについては、機器の銘板に載っている型式や製造年月をもとに各メーカーにお問い合わせください。
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生活環境部 廃棄物対策課
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