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『鮫川河川敷公園(2)』(令和元年6月26日市公式Facebook投稿)

問い合わせ番号:15615-9666-5378 更新日:2019年6月26日

いわきの『今むがし』Vol.121

 写真1 畑や荒地が広がる鮫川河川敷〔昭和44(1969)年10月、いわき市撮影〕


1 川の築堤によって、流域は水害から守られるようになりましたが、反面、川と人々の関係はこれまでより希薄になっていきました。この反省に立ち、親水性が保たれるような「川との共生」を図るため、河川環境の整備という点がクローズアップされ、国はこの方針に基づく施策を展開するようになります。
 これまでの施策は、利水・治水や河川環境に関する計画に基づいて、河川の水量や水質、河川空間などに関する河川環境の適正な管理を総合的に策定しようとするもので、平成4(1992)年度まで行われてきました。国が管理する一級河川において策定してきた施策を、県が管理する二級河川においても取り入れていました。
 平成6(1994)年3月、福島県は国・県・市・流域団体などの代表者で構成する「鮫川水系河川環境管理協議会」の意見や助言を得て、調和のある鮫川河川空間の保全と利用を図るため、「清き流れにアユおどり、躍動の水辺に人集う~鮫川の水の流れに明日を見つめて~」を基本テーマに「鮫川水系河川環境管理基本計画」を策定しました。
 鮫川の河川管理者である福島県は平成7(1995)年、河川敷の有効利用を図ろうと、河川環境管理基本計画に基づき鮫川の高水敷(こうすいしき)利活用計画書(高水敷とは、河川である低水路からは一段高く、堤防から一段低い場所を指し、「河川敷」と同義)を策定しました。
 二級河川における計画策定として、鮫川の計画は夏井川、新田川(にったがわ)の水系に次いで3か所目でした。計画では、流域を「河口」「鮫川渓谷・遠野」「古殿」「四時」の4か所のブロックに分け、さらにゾーニング(河川空間配置計画)、拠点地区を設けて計画策定を進めることとしました。
 計画によると「河口」ブロックのうち、「中央ゾーン」(渋川合流点付近~天神川合流点付近)では、これまでのスポーツ広場を再整備するとともに、遊歩道や自然観察広場、釣り場をはじめ、各種スポーツ施設、浅瀬を利用した水遊び、芝生の多目的広場などの整備拡充が盛り込まれました。     
 このようななか、平成7(1995)年には河川敷の整地や洪水対策として、国道6号常磐バイパスの上部の川幅を広げる低水路拡幅工事が施工され、併せて河川敷公園の整備に入ることになりました。
 

写真2 河川敷公園として整備された鮫川河川敷公園〔平成27(2015)年8月、いわき市撮影〕

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 国道6号常磐バイパスと主要地方道常磐・勿来線(旧国道6号)に挟まれた「中央ゾーン」(渋川合流点付近~天神川合流点付近)では、他ゾーン整備に先駆けて、平成8(1996)年度から福島県いわき建設事務所が、「鮫川河川敷公園整備事業」に着手しました。具体的には、植田町側の河川敷を親水広場にするため、約7,800㎡の芝生広場や散策路、駐車スペース、さらに約1,500㎡を整地して延長約1kmの散策路を整備する内容で、平成12(2000)年度に完成させました。     
 そのようななか、鮫川下流域研究会は「河川敷の維持管理と利活用に地元住民が積極的にかかわるべき」と提唱。これを受け、関係者は協議を重ねてきました。この結果、草刈りやゴミ拾い、河川敷貸し出しの窓口事業など、整備された公園を有効に利活用するための維持管理活動を展開しようと、平成11(1999)年7月に地元関係17団体が中心となって「鮫川河川敷公園管理運営協議会」が設立されました。県内初の組織でした。
 同協議会は、円滑な河川や公園の管理を行おうと県や市と協議を重ね、平成12(2000)年6月、それぞれの役割分担を決めて公園管理運営を行う、「鮫川高水敷施設等の管理に関する協定」を締結しました。
 協定内容は、県が治水管理、市と協議会が協力して公園施設の管理を行うもので、基本的に公園施設管理のうち、市は施設の補修や管理維持、協議会は清掃などの日常管理を、それぞれ分担するものでした。
 利用者側も施設維持に努め、特に、昭和50(1975)年に発足した「勿来ラグビースクール」は運動場管理・維持に尽力しています。
 ハード整備では、さらに、鮫川の憩いの水辺を市民に身近に感じてもらおうと、鮫川上流の遠野で産出する自然石を利用して、平成12(2000)年度から3か年計画で「水際の親水ゾーン」の整備に着手し、約300mの階段護岸と低水護岸を設置しました。
 平成23(2011)年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)では、大津波が鮫川を遡上して大きな被害をもたらしました。
 双葉郡から多くの人がいわき市に避難してきましたが、市民の皆さんとの交流が図られるよう、市は平成29(2017)年12月に鮫川河川敷公園にパークゴルフ場を1コース増設するほか、多目的広場や駐車場を整備しました。
 現在、公園はラグビー、サッカー、パークゴルフ、散策などを親しむ大人や子どもによって盛んに利用され、市民の憩いの場として親しまれています。
 (いわき地域学會 小宅幸一)

その他の写真

写真3 河川清掃する鮫川河川敷公園運営協議会(平成12年6月、おやけこういち氏撮影)

3 河川清掃する鮫川河川敷公園運営協議会(平成12年6月、おやけこうい氏撮影)

 

写真4 河川敷公園でフリーマーケット・イン・グランドサーカス(平成14年10月、いわき市撮影)

4 河川敷公園でフリーマーケット・イン・グランドサーカス(平成14年10月、いわき市撮影)

 

写真5 鮫川河川敷公園と表示板(平成21年10月、おやけこういち氏撮影)

5 鮫川河川敷公園と表示板(平成21年10月、おやけこういち氏撮影)

 

写真6 鮫川河川敷公園に押し寄せる津波(1)(平23年3月11日、緑川貴之氏撮影)

6 鮫川河川敷公園に押し寄せる津波(1)(平23年3月11日、緑川貴之氏撮影)

 

写真7 鮫川河川敷公園に押し寄せる津波(2)(平成23年3月11日、緑川貴之氏撮影)

7 鮫川河川敷公園に押し寄せる津波(2)(平成23年3月11日、緑川貴之氏撮影)

 

写真8 鮫川河川敷公園に押し寄せる津波(3)(平23年3月11日、緑川貴之氏撮影)

8 鮫川河川敷公園に押し寄せる津波(3)(平23年3月11日、緑川貴之氏撮影)

 

写真9 鮫川河川敷公園に押し寄せる津波(4)(平成23年3月11日、植田公民館提供)

9 鮫川河川敷公園に押し寄せる津波(4)(平成23年3月11日、植田公民館提供)

 

写真10 鮫川河川敷公園に押し寄せる津波(5)・水が引けた後(平成23年3月11日、植田公民館提供)

10 鮫川河川敷公園に押し寄せる津波(5)・水が引けた後(平成23年3月11日、植田公民館提供)

 

 

写真11 鮫川河川敷公園全景(平成29年7月、いわきジャーナル撮影)

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写真12 鮫川河川敷交流広場でパークゴルフ(平成29年12月、いわき民報社撮影)

12 鮫川河川敷交流広場でパークゴルフ(平成29年12月、いわき民報社撮影)

 

写真13 鮫川河川敷公園のコミュニティ広場テープカット(平成29年12月、いわき民報社撮影)

3 鮫川河川敷公園のコミュニティ広場テープカット(平成29年12月、いわき民報社撮影)

 

地図1 鮫川河川敷公園位置図〔1.25,000地形図 勿来(平成18年更新)〕

地図1 鮫川河川敷公園位置図〔1.25,000地形図 勿来(平成18年更新)〕

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