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その2 『いわき発見伝』というマンガ本があります(平成27年6月3日市公式Facebook投稿)

登録日:2015年6月3日

 いわき市には、今となっては手に入りにくくなってしまった刊行物が多くあります。今回ご紹介する『いわき発見伝』(←八犬伝ではなく発見伝です)もそのひとつで、今までしらなかったいわき市の奥深い一面に、気軽に触れられる貴重な1冊です。

いわき発見伝

いわき発見伝

 『いわき発見伝』は、いわき市が市のイメージアップ推進事業のひとつとして、平成3年2月に発刊したものです。

 中には、「ハドロの森」、「獅子の涙」、「徳尼(とくあま)伝説」、「都々逸坊湯本温泉逗留記(どどいつぼうゆもとおんせんとうりゅうき)」、「中田装飾横穴」、「俳僧一具庵一具(はいそういちぐあんいちぐ)」の6編がマンガという形態で収録されていて、1編ごとに個性的なストーリーを楽しめます。

 これらのマンガは、すべて一般公募に寄せられた作品ですが、本の巻末にある「マンガ『いわき発見伝」ができるまで・・・・・・」をみると、この本がどんな風に発刊の日を迎えたのかがわかります。

 平成2年の春、市は、いわき地域学会にマンガのストーリーとなるシナリオ制作を委託しました。

 夏、7つのシナリオができあがり、一般に公開、作品募集を開始しました。巻末部分の「応募の締め切りは、10月31日。はたしてナンテンの応募があるのだろうか?」という記述からは、当時の事務局スタッフの不安が読み取れます。たしかに、シナリオのマンガ化という全国的にもあまり例がない募集は、なかなかにハードルの高い内容ですよね、、、。

 しかし、そんな不安をよそに、全国から26点、それも7つすべてのシナリオに応募があり、年齢構成も小学生から40代まで幅広く寄せられました。

 選考委員会の結果、7つのうち6つのシナリオについて完成度の高い正賞作品1点ずつが決定し、1冊にまとまって発刊となりました。

 当初10,000部が印刷されましたが、大人気を博して、第4刷まで5,000部が追加増刷されました。

正賞作品の他にも、高校生と小学生の特別賞を収録

特別賞作品「ハドロの森」

 ちなみに、この本には、正賞作品の他にも、高校生と小学生から1点ずつ特別賞に選ばれた作品が収録されています。

 そのうち、当時平第三小学校の2年生だった吉田真弓さんがマンガ化した「ハドロの森」は、博物館に恐竜の標本を見学に行った男の子・哲郎がうたた寝の夢の中で、標本だったはずの小さな恐竜・ハドロと友達になり大冒険をするというストーリーです。

 ハドロは、お話の最後に大きな恐竜に食べられて命を落としますが、吉田さんは、モノクロのマンガ作品のその部分だけ、赤白で染めた原稿で応募されたそうです。

 残念ながら『いわき発見伝』は1色刷りなので、原作通りではありませんが、吉田さんの一生懸命な絵からハドロへの想いが伝わってきます。

 吉田さんの作品をはじめ、収録作品を読んでみたいと思われた方は、ぜひ図書館で探してみてください。

 マンガを読み終えたころ、私たちのいわきが、今まで以上に魅力あるまちに思えてくるはずです。

[担当]市制施行50周年記念誌プロジェクト(ふるさと発信課内)

このページに関するお問い合わせ先

総合政策部 広報広聴課

電話番号: 0246-22-7402 ファクス: 0246-22-7469

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