その19 『成人式を振り返ります-後編(1)』(平成28年1月20日市公式Facebook投稿)
登録日:2016年1月20日
「成人式を振り返ります―後編(1)」
1月の『50周年まめちしき』は、シリーズで、いわき市の成人式について振り返っています。
1月10日(日)、今年も市内13地区で成人式を開催しました。新成人の皆さん、おめでとうございました!気になる今年の出席率ですが、前年とほぼ同じ77.92%でした(対前年比0.74ポイント減)。
今年は、市内13地区で実施するようになって20回目の開催となり、式典終了後には、各地区で工夫のある記念行事が行われました。
そして今年も、各会場は新成人の皆さんの晴れ着姿で、大輪の花が咲いたようなあでやかさでした。実は、この新成人の装いについても歴史があります。
まず、現在の感覚では、一生に一度の成人式で精一杯のおしゃれをするのは当たり前のこと!と考えている方がほとんどだと思いますが、いわき市発足当時、市は「成人式は平服で出席を」と呼びかけ、特に女性の和服の晴れ着姿は社会的にも問題視されていました(とはいっても、昭和40年代前半は、多くの女性が袖の短い訪問着姿で、現在と比較すると控えめでした)。
この成人式の晴れ着への批判の背景には、戦後から昭和40年代にかけて市内でも盛り上がりを見せた「新生活運動」の取組みがあります。新生活運動は、「全国民が物心両面で国民生活の改善、向上を図ろう」と呼びかけた国民運動で、冠婚葬祭を簡素化するなど、生活の合理化や節約を主な内容としていました。成人式の華美な衣装の自粛もその対象で、市は当時、普段着で気軽に出席できる式を目指していました。
右の写真は、昭和42年の成人式の写真で、 平市民会館前で記念撮影されたものです。よく見ると、女性の晴れ着姿は、袖の短い訪問着なのが分かります。
しかし、自粛運動とは逆に、新成人の装いは年々豪華になり、女性の和服姿も袖の長い中振袖が主流となっていきます。また最近では、和服姿の男性も見かけられるようになり、成人式は服装でも個性を発揮する場として変わってきているようです。
左の写真は昭和52年1月の成人式の様子です。日本髪を結った女性も多くみられますね。
さらに右の写真は昭和61年の成人式の様子ですが、羽織袴姿の男性も増えてきました。
装いが年々華やかになってきたことは、成人式の開始時刻にも影響してきました。
いわき市発足当時から平成18年までの約40年間、成人式は、午前10時または10時半に開始していましたが、平成19年には午前11時開始、平成21年には午前11時半開始と、近年開始時刻が遅くなっています。
これは、新成人の着付けやヘアメイクにとても時間がかかることに配慮をしたもので、市内の理容関係団体からの申し入れなどをきっかけに、平成27年からは、午前11時半開始を基本とするものの、各地区の実行委員会が地区の事情に合わせて開始時刻を別々に決定できるようにしました。それによって、平成27年は、勿来地区が正午開始、他12地区は11時半開始となりました。今年は、全地区11時半開始に再度足並みがそろいました。
左の写真は平成11年の好間地区での成人式の様子です。お茶をいただく晴れ着姿の女性の髪形にも、当時の流行が見て取れますね。
続きは、次の「その20」でお送りします。お楽しみに!
〔担当〕市制施行50周年記念誌プロジェクト
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