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容器包装詰低酸性食品等に関するボツリヌス食中毒予防対策について

登録日:2016年3月3日

ボツリヌス食中毒について

平成24年3月、鳥取県において機密性のある容器包装詰めの要冷蔵食品が原因と疑われるボツリヌス食中毒事件が発生しました。
ボツリヌスによる食中毒は、重篤化します。びん詰などの保存食品を製造したり、食べたりする際には、十分に気をつけてください。

ボツリヌス菌とは

ボツリヌス菌は土壌に広く分布していて、海や湖の泥の中にもいます。
びん詰、缶詰、真空包装食品など、酸素が含まれない食品中で増殖し、強い毒素を作ります。
致死率の高い細菌として知られています。

容器包装詰低酸性食品とは

容器包装に密封した常温流通食品のうち、pHが4.6を超え、かつ、水分活性が0.94を超えるものであって、120度4分間に満たない条件で殺菌を行ったもの。

注:水分活性:食品中で微生物が利用できる水の指標。この数値が低いほど微生物の増殖が抑えられ、ボツリヌス菌は0.94以下では増殖しない。

原因食品

自家製の海産物や、保存状態の悪いびん詰などから感染します。また、長期間流通する食品が原因となることもあります。
これまでに発生した例では、いずし、自家製の野菜や果物の缶詰、輸入したキャビア、自家製の魚のくん製、からしレンコン、ソフトチーズなどがあります。
昭和59年に発生した熊本産のからしレンコンによる食中毒では、1都14県で患者36名、死者11名を出しています。
福島県内では、ボツリヌス菌による食中毒は、昭和52年以降5件発生しており、死者1名も出ています。なお、いずれも自家製の川魚のいずしが原因食品となっています。

症状

感染してからおよそ8時間から36時間後に、吐き気、嘔吐、便秘などがおこります。特徴的なのは、脱力感、けん怠感、めまいを感じることです。症状が進むと、物が二重に見えたり、まぶたが下がったり、言葉が出にくくなります。ときには、尿が出なくなったり、歩くこともできなくなります。発熱はなく、意識もしっかりしていますが、治療が遅れると呼吸困難などをひきおこして死亡します。

予防方法~食品事業者の方へ~

容器包装詰低酸性食品によるボツリヌス食中毒を予防するためには、当該食品の原材料の処理及び当該食品の製造において、

  1. 当該食品中のボツリヌス菌を除去する。
  2. ボツリヌス菌の増殖を防止する。
  3. 当該食品中のボツリヌス毒素の産生を防止する。

ことが重要であり、そのために次の1又は2に示す方法により対策を講じる。

  1. 中心部の温度を120度で4分間加熱する方法又はこれと同等以上の効力を有する方法での殺菌
  2. 冷蔵(10度以下)保存

注:1又は2以外の対策を講じる場合については、科学的知見に基づき、ボツリヌス食中毒防止対策を考慮した適切な常温流通期間の設定を行う等、1又は2と同等以上の措置を食品等事業者自らの責任において講じること。

容器包装詰低酸性食品の表示について

「要冷蔵」の表示は、商品の表側にわかりやすく!
注:要冷蔵食品であることが消費者に明確に分かるように、容器包装の表面に冷蔵を要する食品である旨の文字をわかりやすい大きさ(概ね20ポイント以上)で、色彩、場所等を工夫して表示してください。

事故を起こさないために、もう一度自社製品の対策を確認してください。

予防方法~消費者の方へ~

  1. 新鮮な原材料を使用し、洗浄を十分に行う。
  2. 加熱できるものは十分な加熱処理をする。
  3. 真空パックや缶詰が膨張していたり、食品に酪酸発酵臭(バター臭)がするものは、食べずに廃棄する。
  4. 「要冷蔵」「10度以下で保存」といった表示のある食品は、必ず冷蔵保存する。

外部リンク

このページに関するお問い合わせ先

保健福祉部 保健所 生活衛生課 食品衛生係

電話番号: 0246-27-8593 ファクス: 0246-27-8600

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