令和6年10月10日 教育長だより Vol.40 『変革の兆し(小学校)』
更新日:2024年10月10日
みなさん、こんにちは。
先日、小学校を視察した時のことです。
休み時間に児童から話しかけられました。
「〇〇先生ってホントに面白い先生なんだよ」と担任の先生を誇らしげに教えてくれました。
その一言で楽しい学校生活が伝わり、私もうれしくなりました。
このクラスの先生と子どもたちとの間にしっかりと信頼関係が結ばれているんだなと思いました。
そんな微笑ましい光景に出くわしたこともあり、前回の中学校に引き続き、今回は小学校の授業場面を紹介します。
もちろん小学校でも様々な実践が行われています。
まずは市内でもタブレット端末の利用が最も進んでいる夏井小学校です。
夏井小では、“とにかく使ってみる”段階を脱していて、使用方法や場面を工夫して学習効果を高めようとする段階に入っています。
特筆すべきは、タブレット端末を活用することで、従来にはなかった学習スタイルが可能になっていることです。
例えば、農産物の産地について学ぶ社会科の授業(5年生)では、二人一組になりクラウド上でレポートを作ります。
一人が地図作成、もう一人がグラフ作成を担当し、対話しながら一つの資料を作り上げる様子は、まるでプロフェッショナルのようです。
二人で地図作成とグラフ作成に分かれ、協働して一つの資料を作成(夏井小)
こうした授業が可能なのも日常的にタブレット端末に触れているからです。
夏井小では1年生からタブレット端末を使いこなしていました。
低学年のうちからタブレット端末で資料作成しています(夏井小)
ちなみに、夏井小にはベテランの先生が多く在籍しています。
そのような先生が積極的にICTを駆使する姿を見ると、豊富な経験とICT機器の融合が非常に強力であることを実感します。
「ベテランは、ICTはちょっと・・・」という固定観念を吹き飛ばすような学校です。
ICT活用が日常化している学校です(夏井小)
次は豊間小学校です。
本市の取組「学びのDXチャレンジ校」の協力校でもあり、徹底的にICTを活用しています。
視察した時はほぼすべての授業でタブレット端末を使用していました。
中でも特別支援学級では、学習支援ソフトを活用して一人一人の状況に合った学習計画を立てています。
黒板を見ると、児童ごとに「めあて」と学習内容が書かれていました。
数人であっても違う内容を同時に教えるのは難しいことですが、支援ソフトの力を借りることで個別最適な授業を実現しています。
一人ひとりに合わせた指導計画をもとに学習(豊間小)
ICT支援員とともに教頭先生も加わり授業をサポートしています(豊間小)
最後は菊田小学校での授業場面です。
電子黒板の前に全員集まり、児童が代わるがわる自分で作った資料を提示しながらプレゼンしています。
自分の考えをまとめ、表現し、他者と議論しながら考えを深める。
まさに今求められている授業を地で行くような場面でしたが、電子黒板(+タブレット端末)だからできる方法ではないでしょうか。
皆の前で自分の考え方を発表(菊田小)
いかがでしょうか。
今回、ICT機器を積極的に活用した授業場面を紹介しましたが、現在の大人たちが体験したことのない新しい形の授業と言えるでしょう。見ているだけでわくわくします。
ICTの活用となると、大人の方が構えてしまい現状維持になりがちですが、「これまでと同じやり方をICT機器で置き換える」のではなく、「これまでできなかった方法が可能になる」と考えてみるとどうでしょうか。
小学校の授業では特にICT機器との相性が良いと思います。何よりも子どもたちは生き生きと授業に参加できています。
どの学校でも、子どもたちが思わず誰かに話したくなるような魅力的な授業がもっと増えることを期待しています。
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