令和6年6月20日 教育長だより Vol.32 『学びのDXチャレンジ校』
更新日:2024年6月20日
こんにちは。
何事も「初めて」には勇気がいることです。
たとえば、会議で発言するとき、最初に手を挙げるのはためらわれませんか。
「まずは様子見してからだな」となりがちです。
でも、誰かが話し始めると、次々と意見が出てきて、議論が盛り上がっていきます。
そういうとき、最初に話す人の役割は大きいと思いませんか。
今回は、そんなリーダーとなってくれる「学びのDXチャレンジ校」の取組を紹介します。
画像生成AIを使って出来上がった画像です。
「『学びのDXチャレンジ校』のロゴマーク作ってよ。かっこよくておしゃれなので!」と指示
本市でも1人1台のタブレット端末を整備して3年経ち、学校でも当たり前の光景になりつつあります。
一方、日々新たなデジタル技術や手法が世の中に出てきています。
教育分野でもデジタル機器の単なる導入(=デジタル化)にとどまらず、教育活動全般で活用し、教育手法や教職員の事務作業などを変革すること(=教育デジタルトランスフォーメーション(DX))が求められています。
このような中、本市でも「教育DX」に向けた実践を積み上げ、教育活動の高度化を一層進めるため、内郷第一中学校をはじめとする小中学校を「学びのDXチャレンジ校」として指定し支援することにしました。
【学びのDXチャレンジ校】
※内郷第一中学校と御厩小学校は、「令和6年度リーディングDXスクール」(文部科学省)の指定も受けています。
指定校での具体的な取組ですが、
まずは、すでに配備されているタブレット端末の使用頻度を徹底的に高め、その全力を引き出す授業を展開します(内郷第一中学校、御厩小学校で実践)。
“ほぼ毎日、毎時間”端末を利用することを目指します。
特に、指定校の中でもICT活用が進んでいる内郷第一中学校では、さまざまな場面で生成AIを活用することも想定しています。
同校では、既に英語や数学の授業で活用されていますが、今後は他の教科や校務にも広げていく予定です。
※生成AIは発展途上の技術であり、様々な懸念やリスクに留意することが必要です。本取組では十分対策を講じながら、子どもの思考力を高め、創造性を発揮させるために使用することとしています。
生成AIを活用した授業場面(内郷一中)
また、指定校では、プログラミング学習や特別支援教育など、専門性が高く画一的な指導が難しい場面で活用できるデジタル教材や支援ソフトの導入を進めます。
プログラミング学習は小学校から必修化されていますが、中学校段階ではやや専門性が高くなります。
このため指導する先生にとっては、どのような教材・指導方法とすべきかが課題となっています。
ここでデジタル教材を活用することで、生徒一人ひとりのペースで学習を進めることができ、先生は生徒たちのサポートに専念できる体制を整えることができます。
AIキャラクターによるナビゲートで生徒のペースで学習可能
特別支援教育では、子どもの特性に応じた丁寧な対応が求められます。
その子のできること・困りごとを見極め、一人ひとりに最適な目標を設定して指導にあたることが重要です。
この部分にデジタル支援ソフトを活用し、どの児童生徒にも最適な教育環境を整えることを目指します。
このように様々な領域(これまで専門性や経験に頼っていた部分)に、生成AIやデジタル教材、支援ソフトなどを導入することにより、人手に頼ることなく“デジタル技術の活用で変革“を目指していきます。
(内郷一中では、生成AIもプログラミングも特別支援もすべて実践するので大変ではありますが、先陣を切る存在として伴走支援していきたいと思います)
【教育DXの3段階イメージ】
出典:文部科学省「中央教育審議会 教育振興基本計画部会(第3回)配付資料」より一部抜粋
この取組はまだ始まったばかりですが、今後、チャレンジ校での実践を随時発信しますので、指定校以外の学校でもぜひ参考にしてください。
(参考)リーディングDXスクール事業 ポータルサイト(文部科学省)
https://leadingdxschool.mext.go.jp/
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