令和6年8月1日 教育長だより Vol.35 『先生の仕事、見てみませんか❷』
更新日:2024年8月1日
みなさん、こんにちは。
今回は、昨年からスタートした、磐城桜が丘高校と連携した取組みについて紹介します。
桜が丘高校では、将来、教員を目指す生徒を対象としたプログラム(「教育コース」)が昨年度から設置されています。
今年度は、2年生と1年生を合わせて約100名の生徒が参加しています。
いわき市教育委員会としても、地元高校生たちのキャリア教育の一環として、小中学生とふれあう機会や教員研修など教職の魅力ややりがいを実感できる場を提供したいと考えています。
高校生の皆さんは普段、学校で授業を受ける側ですが、この機会を通して、教員側の視点で教育現場に関心を持ってもらえればと思います。
今回は、小中学校教員を対象とした研修に参加してもらいました。
夏休みにもかかわらず、29人の高校生が参加してくれました。
まずはオリエンテーションです。
総合教育センターが実施している教員研修は、年間200講座にも及びます。
総合教育センター坂本所長の話を聞く生徒たち
最初の研修は「幼児教育講座」です。
高校生の皆さんも、幼稚園・保育園の教員に混ざって、子ども達の感性を引き出す教材の作成や指導方法についての演習をしました。
まずは実際に工作をしてみようということで、1人1枚、折り紙を手渡されました。
講師の先生から「好きなように3回ハサミで切りましょう」と指示があり、次に2人ペアになり、お互いに切った紙を混ぜ、選んだパーツを組み合わせると何に見えるか?を想像します。
この形、何かに似ている・・・想像力を働かせます。
生徒たちも、教員たちも、豊かな想像力でユニークな作品を発表してくれました。
魚、鳥、王様、帽子をかぶった女性、ダンベルを持った手…などなど
もう1つの研修は「授業実践講座」です。
小中学校の音楽の授業についての研修でしたので、講師の先生のピアノ伴奏に合わせて歌を歌ったり、楽器を奏でる場面もありました。
音楽の授業は、教科書の歌をただ上手に歌うだけではありません。
音楽が好きな子・嫌いな子、得意な子・苦手な子、みんなに授業を楽しんでもらうために、何を工夫できるか?を一緒に考えます。
講師の先生から「みんなでゲームをしましょう」と声かけがありました。
2人ペアで背中合わせになり、リズムに合わせて右・左・上・下の順にハイタッチをします。
次に、お互い好きな順番でハイタッチをし、何回ハイタッチが成功するかを競います。
息がピッタリのペアもいれば、全然手が合わないペアも。高校生たち、楽しそうです。
ゲームの後、先生のピアノに合わせて「翼をください」を合唱しました。
先生から「今のように、ゲームで緊張をほぐした後に歌うと、大きな声が出やすいですよね」と話があり、高校生たちも、身をもって実感していた様子でした。
他にも音楽の教科書に載っている歌(教材)をどのように活用すれば子ども達が音楽に興味を持ってくれるかを研究します。
これは「かくれんぼ」を歌う前に先生から「実際にかくれてみよう!」と指示があった際の様子です。
「先生と目が合わなければかくれんぼ成功」というルールなので、机に顔を伏せたり、ノートで顔を隠したりと、思い思いに隠れてみました。
先生が実際に授業でかくれんぼをしたときは、先生の背中に隠れた子どもがいたそうです。
みんな居眠りをしているわけではありませんよ
「虫のこえ」という歌を教材として扱うときに、子ども達にどんな「発問(尋ね方)」ができるかを考えました。
「歌の中に虫は何匹出てきた?」「みんなの推し虫は?」など
高校生もアイデアを発表します
最後に代表生徒から講師の先生にお礼の言葉がありました。
「将来、(教員として)この研修に参加できるように頑張ります」との決意表明。
こちらこそ楽しみに待っていますからね。
桜が丘高校の生徒の皆さんには、今後も教育体験の場を提供していきたいと思います。
だんだんと実践的になるよう、今秋には中学校の授業に指導補助者として参加していただく予定です。
この取組みを通して、より一層、教員という職業に魅力を持っていただけたら嬉しいです。
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