命を守るために!我が社の自衛消防隊!!~いわき市総合保健福祉センター編~
登録日:2025年3月1日
『いわき市総合保健福祉センター』で消防訓練を実施しました!
このコンテンツは、「自らの職場は自らが守る」をコンセプトに、事業所における自衛消防隊の果たすべき役割をあらためて認識
し、災害発生時に有効、かつ、適切な活動ができる自衛消防隊の育成と防火管理の強化を図ります。
また、自衛消防隊の日頃の活動を紹介することで、市内の多くの事業所への防火啓発を目的としています。
事業所の紹介
■事業所名
いわき市総合保健福祉センター
■所在地
いわき市内郷高坂町四方木田191番地
■代表者
保健所長 新家 利一
■従業員数
204人(令和6年度)
保健所長のインタビュー
いわき市総合保健福祉センターは、保健・医療・福祉サービスを総合的に提供する複合拠点施設として整備されました。当センター内には保健所、子育てサポートセンター、地区保健福祉センター、休日救急歯科診療所、障害者生活介護センター等があり、市民の皆様に生涯を通した保健・医療・福祉サービスを一体的に提供しております。
そのため、日ごろから乳幼児・障がい児者・高齢者の要配慮者が使用する施設でもあり、発災時には特に冷静で的確な行動が求められます。防災訓練を通じて、初動対応、初期消火、避難誘導等の自衛消防隊各班だけでなく、関係職員全員が防災に対する意識を高め、行動できるようにし、市民の皆様の安全安心の確保に努めて参ります。
《ココがPOINT!》わたしたちが独自に防火・防災に力を入れているところ!
■保健所総務課員のコメント
いわき市総合保健福祉センターは、乳幼児や障がい児者、高齢者等の要配慮者の利用が多い施設であり、初動対応や避難誘導は特に力を入れるべきところと考え、事業所の各階に避難誘導班員を置くとともに、車いす等が無理なく通れるよう避難経路の確保に努めているところです。
また、職員の異動も多いことから、年に一度は、消防設備やAED等の使用方法について、確認・訓練できる機会を設けております。
訓練で実践していないものを、発災時に実践することは非常に難しいものであるため、今後も様々な状況を想定した訓練を計画し、関係職員全員がいつでも動けるよう対策を進めてまいります。
今回の訓練をしてみて
「自衛消防隊長」のコメント
訓練実施前にも、効果的な消火活動等ができるよう、各班の行動等について検討していましたが、実際に訓練をしてみると様々な改善すべき点が見つかり、改めて訓練の重要性について認識したところです。
今後とも、施設を利用する市民の皆様の安全確保のため、日ごろから消防用設備や避難経路等を確認するとともに、隊員同士のコミュニケーションが円滑に図られるよう体制を構築し、災害の発生に備えたいと考えております。
また、日常の火災予防及び地震時の出火防止等にも万全を期してまいります。
《各班との情報連携》
「119通報担当」のコメント
今回の消防訓練では、初めて模擬で消防署に通報を行いました。いざ訓練が始まるとサイレンが鳴り響く中で消防署員の方へ電話で正確な状況を報告する事が大変だということがわかりました。それでも当施設は火災通報装置があり施設名称と住所及び電話番号を自動アナウンスしてくれて大変助かりました。
訓練の状況でさえ焦ってしまうと出来ると思っていたことも思う様に出来なくなってしまいました。実際の火災だとなおさら焦ってしまうことだと思います。 万が一の火災の際に焦ることの無いよう落着いて通報や非常放送が出来るように要領をよく理解し実践出来るようにする事が大事だと感じました。
《通報訓練》
「避難誘導担当」のコメント
訓練実施前には、各班の役割や避難経路、班員の確認を行いました。
訓練では、各避難誘導員が適切に市民や職員を避難誘導しているか、避難経路は確保されているか等を全体的に見渡しながら誘導しました。
反省点としては、避難が完了していたにも関わらず、班長の居場所が分からない班員は、班長への報告が遅れた事例がありました。事前に班長の待機場所等を明確にしておくことにより、避難時間の短縮に繋がると思いました。
今回の訓練を忘れず日頃から防災意識を心がけるとともに、非常時には、市民や職員の迅速な避難誘導・安全確保に繋げていきたいと思います。
「初期消火担当」のコメント
職員は、非常放送により出火を確認すると、直ちに「火事だー!」と大きな声をだしながら、職場近くの消火器をもち、火元と思われる場所へ急ぎ向かいました。いち早くかけつけるためには、日ごろから消火器の場所を確認しておくことが重要だと感じました。
消火器は、確実に火元に狙いを定めるよう気を付けました。屋内消火栓は、ホースをきちんと伸ばし、水圧で方向が狂わないよう、2人でしっかり持ち、確実に火元に放水するよう気を付けました。実際に消火する時に慌てないよう、消火栓の使い方も日ごろから確認しておくことが重要だと感じました。
《消火器での模擬消火訓練》 《屋内消火栓による消火訓練》
「医療救護担当」のコメント
医療救護班は、傷病者の情報を確認し、担架にて傷病者を救護所へ運び、応急手当を行いました。
今回の訓練に参加し、実際に動いてみることで、課題や改善点が明らかになりました。救護用担架の場所は確認していたものの、実際に出してみると、格納していたロッカーが不安定で、取り出した後に倒れてくるといった事象があったり、担架の使用方法を事前に確認していなかったため、十分に開いていなかったりといったトラブルがありました。また、救護に係る医療資材についても十分ではなかったことに気づきました。
今回の傷病者は1名だけでしたが、複数になった場合の対応や他班からの応援体制、トリアージや応急処置の流れを事前に再確認、医療資材の補充など、平時から実践的な対応力を向上させていくことが大切だと感じました。
《医療救護班による傷病者の観察》 《担架を使っての搬送》
「非常持出担当」のコメント
非常持出品は市民の財産や個人情報等等、火災によって消失させてはならない重要物品であることから、厳重な管理を要するものと認識しています。
今回の訓練においては各部署における非常持出品となる重要物品を確認する機会になり、また、避難時には各班員が慌てずにそれらを持ちながら、自身の安全も確保しつつ退避することの重要性を再認識しました。
実際の火災発生時にも身の回りの状況を確認し、適切に行動していきたいと思います。
消防署からのメッセージ
《訓練指導消防隊》隊長からのコメント
訓練を見せていただきましたが自衛消防隊各班の役割が明確化されており、各担当が責務をしっかりと果たされていたと思います。
火災が発生した際、自衛消防隊には主に通報、消火、避難誘導の3つの対応が求められます。基本的にはこれらの対応のうち緊急度の大きいものから対処していくのですが、保健福祉センターでは職員数が多いため同時に対処していくことが可能となります。このような効率的な活動の実現のためにも、事前に役割分担を明確化しておき、様々な火災形態にも対応できるような準備をお願いしたいと思います。
また、職場の自席に戻りましたら、身の回りの火災危険や消防設備について今一度確認していただき、自衛消防隊としてだけではなく、個人としても火災予防に対しての検討を図っていただきたいと思います。
《内郷消防署》予防係長からのコメント
コロナ禍等の影響により数年振りの大規模な総合訓練でしたが、各班が自らの役割を理解し、責任感を持って、適切な活動をしていると感じました。
よく耳にする話ですが、実際に火災が起きると、その場にいる人たちは突発的な異常事態や極度の緊張状態等により、正常な思考が働かなくなってしまいます。いわゆる「頭の中が真っ白になってしまう」というような状態ですね。火災発生時にこういった状態を可能な限り軽減させるのが今回実施したような訓練だと思います。
いわき市総合保健福祉センターは、大規模な建物であり、かつ、複数の組織が混在する施設です。さらには、要配慮者が多数利用することから、施設に求められる火災対応力は高いものとなります。実際に火災が起きた時に「頭の中が真っ白」な状態に陥ることなく、今回の訓練のように適切な活動が出来るよう、今後も訓練を重ね、火災対応力の更なる向上を心掛けていただきたいと思います。
この記事についてのお問い合わせは、内郷消防署まで
内郷消防署(担当:予防係)
電話番号:0246-26-3596
「命を守るために!我が社の自衛消防隊!!」
消防本部では、これからも「命を守るために!我が社の自衛消防隊!!」のコーナーで各事業所の特色のある消防訓練を掲載して
いきます。
ご覧になられている皆様の事業所でも「こんな訓練をしている!」などの、「訓練自慢」がありましたら、最寄りの消防署へ‼
このページに関するお問い合わせ先
消防本部 予防課
電話番号: 0246-24-3941 ファクス: 0246-24-3944