事業所の防火管理の徹底を!!自分のところは、自分で守る!《4》
更新日:2023年5月30日
防火管理者の選任と消防計画の作成は、事業所の義務です!!
「防火管理」とは、火災の発生を防止し、かつ、万が一火災が発生した場合でも、その被害を最小限にとどめるため、必要な対策を立て、実行することです。
「自らの生命、身体、財産は自らが守る」の理念のもと、防火管理体制を築きましょう。
※過去の火災事例をみると、火災発見の際の初動対応の不手際、防災設備の不適切などから火災が拡大し、被害が大きくなってしまうケースがあとを断ちません。なかには、管理権限者や防火管理者に対して防火管理業務の不履行から刑事責任を問われた事例もあります。
前回まで、(1)防火管理の意義から、(2)防火管理制度(管理権限者)について、(3)防火管理制度(防火管理者)についてを説明してきました。
「ざっと、復習しますと、
(1)防火管理の意義について
「火災発生の危険性は、どの建物にも常に存在する」
「建物を使う人たちの協力を得て、火災の発生を防ぎ、建物を安全に維持管理する」
(2)防火管理制度(管理権限者)について
管理権限者は、防火管理者を選任し、防火管理上必要な業務を行わせる必要があります。
防火管理者を選任した際は、所轄の消防署へ届け出なければなりません。
防火管理業務は、とても広くて、専門的な知識も必要とされています。
管理権限者は、防火管理者にふさわしい人物を選任しなければなりません。
(3)防火管理制度(防火管理者)について
防火管理に係る消防計画の作成しなければなりません。
消防計画に基づく防火管理に必要な業務をしなければなりません。
その他防火管理上必要な業務をしなければなりません。
以上となってます。」
「ここからは、より具体的に「防火管理者の業務」について説明します。」
「防火管理者として、もう一度しっかり確認します!」
「まず、最初に、防火管理業務のうち、特に重要なものは、消防計画の作成です。」
「消防計画とは、それぞれの建物で火事が起きないように、また万が一、火事が起きてしまった場合、被害を最小限にするため、実態にあったも計画を定めなければなりません。」
「計画しておかなくていけないことは、次にあげるものです。」
自衛消防の組織に関すること
火災予防上の自主検査に関すること
消防用設備などの点検や整備に関すること
避難設備の維持管理や案内に関すること
防火上の構造の維持管理に関すること
収容人員の適正化に関すること
防火上必要な教育に関すること
消火、通報、避難訓練に関すること
火事が発生した場合の消火活動、通報訓練、避難誘導に関すること
防火管理についての消防機関との連絡に関すること
改築など工事中の火気の使用等に関すること
その他防火管理に必要な事項
まだ、まだ、あるんだけど、基本的ものは、こんな感じです。」
「・・・」
「このなかでも、特に重要な項目についてのポイントは次のとおりです。」
●自衛消防の組織に関すること
「火災が発生した場合に、初期消火、通報連絡、避難誘導、消防隊への情報提供そのほか、自衛消防隊の活動を効果的に行い、被害を最小限に止めるために自衛消防組織を編成します!」
●火災予防上の自主検査に関すること
「建物構造、避難施設、火気設備、消防用設備等について毎日又は定期的に
検査します。」
●消防用設備等(消火器、自動火災報知機や屋内消火栓など)の点検及び整備に関すること
「点検時期と点検者を定めて実施し、その結果を定期的に消防長に報告します。」
●避難施設の維持管理及び案内に関すること
「避難口、階段、避難通路等には、避難障害となる設備を設けたり、物品を置かないようにします。」
●防火上の構造の維持管理に関すること
「防火戸、防火シャッター等の付近には、閉鎖障害となる物品を置かないようにします。」
●消火や通報、そして、避難訓練に関すること
「火災、地震やそのほかの災害が発生した場合の初期消火、通報連絡、避難誘導、消防隊への情報提供、その他、自衛消防活動を効果的に行うために、訓練を行います。」
※「訓練をする際、大切なのは、訓練想定です。」
「その会社・工場・施設にあった訓練計画を作成しましょう!」
「例えば、高齢者福祉施設で夜間、火事が発生してしまった。職員は、2名、施設利用者をどう避難させる?
など…いちばん、厳しい状況での想定をしてみてください!」
「訓練想定を作るところから、訓練は始まっています!」
※「もう一つは、建物の管理です!」
「右のイラストのように避難口にものが置かれていて、避難するときのじゃまになってしまう。」
「また、避難通路や避難口付近の人の目につかない場所に置かれている物に火を付けられたら、逃げ場を失ってしまいます!」
「とても危険です!!」
「過去に避難口付近に置かれていたものに火を付けられて大惨事になった火災の事例を講義で
習いました。私の働く施設でも、高齢者の方がお泊りをしています。なので、夜の想定で訓練計画を作成します!」
「防火管理者になって、やらなくてはいけないこと、ある程度、復習できましたか?普通のお仕事をしながら、施設の防火もしなくてはいけないのでとても大変です!そして、責任も重大です!」
「責任感を持って、しっかり、施設の防火管理に努めたいと思います!」
「自分のところは、自分で守る!!の意識でがんばります!!」
「いかがだったでしょうか?4回にわたり、防火管理の基礎の説明をさせていただきました。」
「事業所にとって防火管理とは、そこで働く人はもちろん、そこを使う人、訪れる人の全ての人の命を守ることです!」
「自分のところは、自分たちでしか守れません!!」
市内の消防署では、管内の事業所に立入検査を実施しています!
検査のPOINTは、こちらから → ~防火の再確認をお願いします~
事業所ごと、さまざまな訓練の方法があります!お店ならお店の、高齢者施設なら高齢者施設の、工場なら工場の、その仕事の種類の分だけ、訓練のやり方があります!!
市内の事業所の消防訓練は、こちらから → 命を守るために!我が社の自衛消防隊!!
次回からは、「実践編」です。簡単な問題を掲載します!《1》から《4》を復習してチャレンジしてみよう!!
これからも、順次、情報を提供いたします!
防火管理や消防訓練に関して疑問などがあれば、最寄りの消防署へ気軽にご相談下さい!
【各消防署の窓口はこちら】
平消防署 予防係 / Tel:0246-23-9700 / Mail:taira-fh@city.iwaki.lg.jp
小名浜消防署 予防係 / Tel:0246-92-5171 / Mail:onahama-fh@city.iwaki.lg.jp
勿来消防署 予防係 / Tel:0246-63-2248 / Mail:nakoso-fh@city.iwaki.lg.jp
常磐消防署 予防係 / Tel:0246-43-2080 / Mail:joban-fh@city.iwaki.lg.jp
内郷消防署 予防係 / Tel:0246-26-3596 / Mail:uchigo-fh@city.iwaki.lg.jp
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