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命を守るために!我が社の自衛消防隊!!~いわき市医療センター編~

登録日:2024年3月5日

『いわき市医療センター』で消防訓練を実施しました!

 このコンテンツは、「自らの職場は自らが守る」をコンセプトに、事業所における自衛消防隊の果たすべき役割をあらためて認識

し、災害発生時に有効、かつ、適切な活動ができる自衛消防隊の育成と防火管理の強化を図ります。

 また、自衛消防隊の日頃の活動を紹介することで、市内の多くの事業所への防火啓発を目的としています。

事業所の紹介

■事業所名

いわき市医療センター

■所在地

いわき市内郷御厩町久世原16番地

■代表者

いわき市医療センター 院長 新谷 史明

■従業員数

1291人(令和5年12月現在)

 

いわき市医療センター 院長のインタビュー

 当センターは、福島県浜通り地区唯一の救命救急センターを有し、地域の皆様の生命と健康を守る「最後の砦」として、高度急性

期医療を提供しているほか、高度先進医療の導入にも力を入れており、地域の中核病院として安全で質の高い医療の提供に取り組ん

でおります。

 平成30年には、免震・制振構造を採用した新病院に建て替えを行い、「いわき市医療センター」へ改称し、非常用電源の整備等に

より地震など大規模災害に対する安全性の向上を図るほか、被災患者の受入れ等、災害時の医療提供にも迅速に対応できるよう、院

内の体制構築にも取り組んでおります。

 防災訓練は、院内での火災発生等を想定し、避難・通報に係る訓練を主としております。

 時と場所を選ばず発生する災害に対し、冷静で的確な行動が出来るよう、初動の対処や避難誘導等、所属ごとに必要とされる様々

な行動について職員全てが訓練を通して身に付け、意識を高めていくことで、患者さんの安全安心の確保につなげてまいります。

 

《ココがPOINT!》わたしたちが独自に防火・防災に力を入れているところ!

■施設管理課 管理係長のコメント

 当センターでは、院内での火災発生に対しては、外来・検査部門や病棟等の各部署に火気取扱責任者を配置し、部署ごとに初期消

火などの初動対応や避難誘導にあたることとしております。

 入院患者等の避難誘導には、限られたスタッフで対応する必要があるため、第一には、防火区画で区切られた同じフロア内の安全

なエリアへ移動し、非常用エレベーターからの救助が来るまで、一時待機するという「水平避難」を基本としております。

 こうした避難時の行動については、発災箇所以外の他の階でも同時に行っており、また、事前に火災等の発生場所を知らせない

「ブラインド訓練」として行うことにより、発災元の捜索や臨機の対応を実践することで、参加する職員の防災への意識の高揚を図

こととしております。

今回の訓練をしてみて

「自衛消防隊長(事務局長)」のコメント

 当センターは、災害発生等の非常時には、院内における発災現場での初期対応や、患者さんや来院者の安全な避難誘導はもちろん

のこと、地域全体に及ぶ大規模な災害の場合には、病院機能に影響する被害が無いことを確認し、救急患者等の受け入れを継続して

行わなければならないなど、一刻を争う判断が求められることになります。

 そのため、正確で速やかな状況の報告や、的確な指示伝達が必要となりますので、訓練は、これらに関わる指示伝達の手順の確認

について重点を置いて実施しております。

 今回の訓練にあっては、院内放送を通した初期対応や災害対策本部設置等の指示、各所属から災害対策本部への報告伝達等、速や

かに行われておりました。

 当日参加出来なかった職員もおりますので、所属内での振り返りなどを通して、日頃からの防災への意識の高揚と啓蒙に努めてま

いりたいと考えています。

 

「119通報担当(防災センター職員)」のコメント

 防災センターでは、火災発生を防災盤が感知し、現場の確認とともに消防へ通報することとなります。

 その際、発生現場からの連絡において、出火場所や延焼等の有無、初期消火の状況、けが人の有無、避難の状況等、通報時に必要

となる情報を正確に聴きとるよう気を付け、消防への通報時に漏れが無いよう、落ち着いて伝達することを心掛けました。

 実際の災害発生時には、どのような場合にも焦ることなく正確に対応できるよう、職員全員で訓練内容を共有することといたします。

 

「避難誘導担当(出火想定病棟の看護師長)」のコメント

 病棟内で出火した場合を想定し、介助が必要な入院患者の避難誘導を行いました。また、訓練の実施前までに、病棟内の消火器な

どの位置や避難経路について、当日参加できないスタッフも確認を行いました。

 訓練の中では、「報告・伝達」の際は、お互いに声を大きく正確に伝え合うことを心掛け、また、入院患者の安否確認や避難誘導

の際には、患者さんに安心を与えるよう声がけをしながら行いました。

 訓練には、職員が全員参加できないので、参加していない職員も非常時に行動できるようにする必要があると思います。

 期間が経っても訓練した行動を忘れないよう、常に意識をもって職務に当たりたいと思います。

 

「初期消火担当(防災センター職員)」のコメント

 病棟スタッフは、火災のおそれがある場所を館内放送で確認した後、火元の捜索を行い、出火箇所を発見しました。

 ただちに近くの消火器を使って初期消火を行い、その後、駆け付けた防災センター職員と協力して屋内消火栓を使った消火活動に

移りました。

 消火器は、狙いを定めやすいよう噴射ノズルをしっかり持つことに注意し、屋内消火栓は、出火箇所までしっかりとホースが届く

位置にある消火栓を使用すように気を付けました。

 

消防署からのメッセージ

《訓練指導消防隊》隊長からのコメント

 避難誘導訓練では、避難行動の統率が取れていました。

 各階責任者が院内の状況をすみやかに災害対策本部に報告されていました。情報管理や関係機関との連携調整も円滑であり、災害

に対する体制が確立されていると感じました。

 消火訓練では、消火器の使用方法を理解し、使用することができていました。

 救助袋の訓練では、安全に降りられることを体感されたと思います。一方で病院施設は、避難に時間がかかるため、短時間で多く

の方が避難するのは難しいことも認識していただきたいと思います。

 初期消火訓練は、病棟スタッフが消火器を使用し、防災センター職員が到着後、屋内消火栓を使用しておりました。

 消火器は1本あたりの使用時間が限られるので、消火活動を継続するためには、別の場所にある消火器を持って来たり、屋内

消火栓に切り替える必要もあります。

 日頃から消火器や屋内消火栓の位置を把握し、屋内消火栓の使用方法についても、皆さんで確認していただきたいと思います。 

《内郷消防署》予防係長からのコメント

 病院での火災は、平日のみに起きるとは限りません。

 休⽇・夜間の少数勤務体制下に発⽣した場合でも、通報、初期消⽕及び避難誘導の全てを適切に対応することが不可欠です。

 大規模な施設は、災害時の初動対応がその後の状況に大きく影響してきます。

 各担当者は、火災が起きてからの最低限必要な行動を確認し、災害発⽣時には役割に応じた適切な対応が取れるようにしておくこ

とが必要です。

 それに加えて、建物の防⽕区画、避難上有効な施設及び消防⽤設備の位置や構造を把握し、有効に活⽤できるようにしておくこと

も重要です。

 「消防訓練」は継続して実施することが大切です。大規模災害発生時には浜通りの医療拠点施設でもあることから、今後も訓練を

重ねて防火・防災力の向上に努めてください。

 

《内郷消防署》署長からのコメント

 今回の訓練では、医療スタッフの方々が危機意識をもって訓練に取り組んでいることが十分に伝わってきました。

 医療施設は、消毒用アルコールや医薬品、酸素吸入器のほか、放射線治療機器等の特殊な機器が設置されていることから、出火防

止上、日常の業務において、それらを適正に維持管理することはもちろんですが、病院火災の出火原因として、放火が意外に多いの

で、これらにも留意する必要があります。

 火災時の対応としては、

 (1)火災発生から院内応援が到着するまで

 (2)院内応援到着から消防隊到着まで

 (3)消防隊到着

  以後の三次に分けての対応行動を事前に計画し、その計画を訓練を通して習熟する必要があります。

 消防隊は人命救助を最優先に活動しますので、救助を待つ在館者人数については努めて正確な情報を把握し、消防隊到着後、直ち

にけが人情報、火災概要情報を提供して下さい。

 福島県浜通り地区の中核を担う病院として、万一の時、入院患者の「安全」を守り、地域医療の「安心」を継続して提供すること

ができるよう、今後も定期的な訓練を行ってください。

その訓練の様子がコチラ!

  

                     《災害対策本部運営訓練》           

火災発生後、すみやかに災害対策本部を設置しました。

刻一刻と変化する災害の最新状況を把握し、次の対策に備えます。

自衛消防隊として災害や避難の最新情報を把握、確認することはとても重要です。

把握した情報を常備消防隊(消防本部)と相互に共有し、早期の災害終息を目指します。

 

 

  

          

                           《避難誘導訓練》           

病院には自力避難が困難な入院患者の方も多くいます。

避難誘導により患者の心身に負担を与えないよう、慎重に避難することを心掛けました。

自力避難が困難な方々をケアしながらすみやかに避難させることはとても大変なことですが、いざという時には日頃の訓練が必ず役

立ちます。

入退院による患者の入れ替わりも多いことから、正確な患者情報を毎日全員で共有することがとても重要です。

 

 

                         《初期消火訓練》           

火災が発生場所を確認し、屋内消火栓により初期消火を試みます。

有効な初期消火をするためには、消火器をはじめ、事業所に設置してある消火設備を適切に活用することが重要なポイントです。

そのためには、消火器や消火設備の使用方法はもちろんのこと、設置されている場所を日頃から把握する必要があります。

ただし、初期消火には限界があります。炎が天井まで達していたり、身の危険を感じたらすぐに避難しましょう!

一番大事なことは、自分の「命」を危険にさらさないことです!

 

 

             《救助袋を使用した避難誘導訓練》           

避難器具のひとつである「救助袋」を使用した避難誘導訓練を行いました。

救助袋は、建物の階段を使わず、布製のすべり台をすべる感覚で、安全に屋外に避難できる設備です。

有事の際は、消火設備と同様、設置されている避難設備を有効利用しなければなりません。

使い方やすべり方を職員自らが体感し、有事の際に円滑に避難誘導できるよう備えます。

救助袋の設定ポイント(すべり降りてくる場所)付近には、車両や荷物など、避難の障害になるようなモノがないように日頃からの点検・確認が必要です。

 

 

       《消防訓練の振り返り》

消防訓練終了後は、参加者全員で訓練を振り返りました。

自衛消防隊の各班からは、より円滑な災害対応を目指すために「良かった点」、「気づいた点」、「次の訓練に活かす点」など、活

発な意見が出ました。

組織の規模が大きくなるほど、役割分担の中で連携する機会も増えることから、お互いの活動内容や課題点を知っておくことも重要

です。

「自らの職場は自らが守る」ための第一歩は、「自分の職場を知る」ことです。

消火設備や避難設備、建物の出入口、来院者数、自衛消防隊の役割分担など、知らなければならないことは多岐に渡りますが、「命

を守るために」必要不可欠なことでもあります。

いざという時に慌てないためにも、自分の職場を熟知して、日頃の訓練に取り組むことが大切です。

 

 

「いわき市医療センター」では、来院、入院される皆さまの安心・安全を守るために、これからも防火対策を徹底します。

そして万が一の災害時には、冷静迅速に対応できるよう職員一丸となって消防訓練を継続してまいります。

 

この記事についてのお問い合わせは、内郷消防署まで

内郷消防署(担当:予防係)

電話番号:0246-26-3596

 

「命を守るために!我が社の自衛消防隊!!」

 消防本部では、これからも「命を守るために!我が社の自衛消防隊!!」のコーナーで各事業所の特色のある消防訓練を掲載して

いきます。

 ご覧になられている皆様の事業所でも「こんな訓練をしている!」などの、「訓練自慢」がありましたら、最寄りの消防署へ‼

このページに関するお問い合わせ先

消防本部 予防課

電話番号: 0246-24-3941 ファクス: 0246-24-3944

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