コンテンツにジャンプ

命を守るために!我が社の自衛消防隊!!~常磐共同火力株式会社 勿来発電所編~ 

登録日:2023年12月28日

『常磐共同火力株式会社 勿来発電所』 消防訓練を実施しました!

 「自らの職場は自らが守る」を本旨とし、事業所等における自衛消防隊の果たすべき役割を認識してもらい、併せて災害発生時に自ら有効で適切な活動ができる自衛消防隊の育成、防火管理の強化及び市内の多くの事業所に対しての防火啓発を目的としています。

事業所の紹介

《事業所名》

常磐共同火力株式会社 勿来発電所

《所在地》

いわき市佐糠町大島20番地

《代表者》

取締役 勿来発電所長 柏原 達之

 

勿来発電所長のインタビュー

 常磐共同火力は,地域と共にあゆむをモットーに安定した電力供給につとめています。発電所の操作室では常に燃焼状態を監視し,同時に発電設備のパトロールで音や振動,温度,ボルトの締付状態などに異常がないか五感を駆使し点検しています。こうして生み出された電気(年間約80億kWh)は,東北電力・東京電力に送られ,いわき市を中心とする福島県南部,茨城県北部の街に灯りをともします。
 また2018年より8・9号機集合煙突のライトアップを実施しています。このライトアップの愛称『勿来ゆめライト』は,この『勿来』地区でライトアップをご覧になった皆さんに夢をもってもらいたいという意味の『ゆめ』,さらに発電所の電気で街も皆さんの心も明るくしたいという願いを込めた『ライト』を組み合わせて,『勿来ゆめライト』としました。

《ココがPOINT!》わたしたちが独自に防火防災に力を入れているところ!

 勿来発電所は,火力発電用の燃料として,石炭(指定可燃物)や重油(危険物)等を日常的に取り扱っていることから,地域の皆様の安全・安心,そして信頼を頂けるよう保安防災に最も重点をおいております。
 また災害対策については,大規模災害や事故を想定した総合防災訓練を毎年実施しています。近年はドローンやオンラインシステムによるリアルタイム情報共有やスピーディーな安否確認など,DX化を図っています。
 なお消防車2点セットを配備し,操作訓練も適時適切に実施しています。

今回、訓練をしてみて

現地指揮本部長(副所長)のコメント

 現地指揮本部は,災害の種類・状況変化に応じ臨機応変・迅速に対応する必要があります。また,災害発生時における自衛消防隊員の集合状況は,通常時と休日・夜間時には大きな違いがあります。よって,どのような状況においても効率的な要員の配置をできるように,今回の訓練は,各隊が相互補完できること,および混成部隊で活動する際の安否確認を的確に把握できることを目的に実施しました。
 結果として,ほぼ所期の目的を達成することができました。また,今回の反省点・改善点を,しっかり次回に反映し更なる自衛消防活動のレベルアップを目指します。

119通報担当(発電当直長)のコメント

 発電所では,危険物(重油),指定可燃物(石炭)および消防活動阻害物質(アンモニア,硫酸)など取扱っているため,災害発生箇所等の正確な情報を伝えなければなりません。
 今回の119番通報訓練で,実際に勿来消防署へ通報し,災害の状況,けが人の情報,設備概要を伝えるなど,大変貴重な経験となりました。

避難誘導担当(警備隊)のコメント

 津波避難訓練では,3階以上の高所へ,従業員や発電所の見学等のお客様,構内で作業をしている協力会社さんの避難誘導を実施しました。
 総合防災訓練では,入門規制及び交通規制を実施して,構内の安全通路の確認,確保を実施しました。また,火災などの災害時に入構する消防署,警察署等の緊急車両(今回は消防署)を安全な経路で災害現場までの誘導を実施しました。

初期消火担当(防災隊)のコメント

 休日・夜間を想定した初期消火訓練は,日勤勤務者がいない時間帯での火災想定で,当直勤務者だけで外部通報や消火活動を行うため,各中央操作室の当直勤務者と連携を取りながら,災害現場に速く向かい,火災の被害を最小限にする様に,消火訓練を実施しました。
 総合防災訓練では,地震により重油タンクから漏洩→火災という想定の訓練で,消防車2点セットで現場へ急行し,消火訓練を実施しました。
 発電所の現場では,高圧の電気設備があるため,設備管理グループに,電源断の状況を確認をしてから消火活動を行うなど,各グループと連携し,安全に速く消火できるよう,日頃から訓練に取組んでいます。

~消防署からのメッセージ~

訓練指導消防隊:勿来消防署主幹兼副署長からのコメント

 発電所において万が一、火災が発生すれば、大規模火災につながりやすく、燃えている危険物等の種類にもよりますが、消火活動等にも制限がかかり、活動に困難をきたすことは大いに想定されます。スムーズに消火活動を行うには、事業所と常備消防との情報共有等の連携がうまく図れなければなりません。
 今回の訓練は、より実践的にブラインド形式で行われ、さらには休日・夜間を想定した時間帯と厳しい条件下での訓練となっており、訓練を指導する立場としては、今回はなかなかうまくいかないのでは?と感じていたところでしたが、初動から我々常備消防隊が到着してからの情報伝達も大変的確であり、また、訓練に参加していた皆様の真剣に取組む姿勢を目のあたりにして、大いに感動しました。訓練は大変良好でした。
 今後も消防行政へのご理解とご協力をお願いしますとともに、次回以降もさらに訓練の質を高めて、安全に速く消火できるよう、日頃から訓練に取組んでいただければと感じました。

勿来消防署:予防係長からのコメント

 訓練お疲れさまでした。私個人としては参加できなかったのですが、結果報告をうかがうと非常に大掛かり、かつ、各種資機材の活用を取り入れた有効な訓練であったものと思われます。地震に加え、近年の気象変化により、暴風や洪水による災害も増えており、各種災害からの二次災害の防止や対応力が必要となりますので、お互い協力して高め合っていきたいと思います。
 また、火災予防週間や危険物安全週間期間では、集合煙突の『勿来ゆめライト』による防火啓発活動にご協力いただき、誠に感謝しております。継続することにより市民へ活動の趣旨が定着すると考えておりますので、引き続きご協力のほどよろしくお願いいたします。

勿来消防署長からのコメント

 今回は「地震により重油タンクから漏洩し出火を想定した総合防災訓練」を拝見させていただきました。各小隊とも「正確な情報伝達」が実施されておりました。また、「各小隊間の連携」もしっかりなされておりまして、訓練としては「良好」でありました。
 災害現場は、当然のことながら一現場ごとに、態様が異なります。時間経過に伴って、事態は刻々と複雑に推移して、変化の度合いも一様ではありません。
その中で、「正しい判断」をするには、「正確な情報伝達をすること」。また、「物事を正しく理解すること」が指揮を執るものにとって最も重要となります。
 以前、副署長の時にこの訓練で「シナリオ通り、読むだけの訓練ではやる意味がない。」と講評したことを覚えています。その時以来、毎年創意工夫、どこの事業所でも行っていない「考えながら行う訓練」それも、想定を超える内容重視の訓練を行っております。あの時、鼓舞して本当に良かったと、そしてよく応えてくれたと頭が下がる思いです。
 今後も、より安全に短時間で確認できる機器を使用した訓練など、あらゆる災害を想定して実施していただきたいと思います。私自身、消防署の部下教育の中で、言っている言葉があります。それは「ノーミスのままじゃ、ノーポイント」という言葉です。練習・訓練であらゆる失敗をして災害現場では100%力を出し切ることです。
 訓練は、したことしかできません。現場では、したこともできません。訓練していないことは絶対にできません。
 どうぞ、皆様にあっても、災害の引き出しである「知識」をたくさん持って、いざという時に「知恵」を出し合って、「さらに災害に強い事業所」のため頑張っていただきたいと思います。

その訓練の様子がコチラ!

  

     《水消火器による初期消火訓練》           《屋外消火栓による初期消火訓練》

火災が発生!場内の従業員に的確な出火場所の確認と迅速な初期消火が、災害を最小限に食い止めます。

実際に訓練で取り扱ってみないと、実災害では使えません!実際に火事となったときに冷静に操作するためにも訓練することが大切です!

 

 

  

    《現場指揮本部(オフサイト)》             《現地指揮本部(局面指揮)》

大規模な災害に進展した際は、正確な情報収集と今後の危険予測が大事です!刻々と変化する災害に対応すべく、専門的な知見で対応します!

石油コンビナートでの災害は、長時間の活動になることが予測されます。

 

 

  

     《現場指揮本部での通信機器設置》         《現地指揮本部へのエネルギー供給》

電気自動車を電源とし、通信機器の設置訓練を実施!電源エネルギーが遮断しても、情報通信用のための最低限の電力は確保できます!

 

 

  

    《自衛防災組織消防隊の放水訓練》             《消防隊での延焼阻止訓練》

 自衛消防隊長は、各班長からの報告を受け、被害状況や逃げ遅れが発生していなかを正確に把握しなくてはなりません。

 日頃の訓練が、有事の際のスムーズな活動に繋がり、万が一の時でも、被害を最小限にとどめることが可能となります。

 

 

     《ドローンによる情報収集》

上空から、被害状況を確認。正確な情報収集を実施します。

 

 

    《2点セット(大型化学高所放水車・泡原液搬送車)による消火訓練》

常磐共同火力株式会社勿来発電所では、石油コンビナート等災害防止法に規程されている、自衛消防組織があり、大型特殊車両2台がペアになって活動します。通称2点セットと言われ、常に大規模災害に対応できるように訓練に努めています!!

 

 

 

 

この記事についてのお問い合わせは勿来消防署へ!

勿来消防署 予防係

電話番号:0246-23-9700

 

「命を守るために!我が社の自衛消防隊!!」

消防本部では、これからも「命を守るために!我が社の自衛消防隊!!」のコーナーで各事業所の特色のある消防訓練を掲載していきます。

ご覧になられている皆様の事業所でも「こんな訓練をしている!」などの、「訓練自慢」がありましたら、最寄りの消防署へ!!

このページに関するお問い合わせ先

消防本部 予防課

電話番号: 0246-24-3941 ファクス: 0246-24-3944

このページを見ている人はこんなページも見ています

    このページに関するアンケート

    このページの情報は役に立ちましたか?