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令和7年2月28日 教育長だより Vol.48 『個人の見解』

更新日:2025年2月28日

 

先月参加した会議で珍しいことがありました。

ある中央官庁の幹部による講演があったのですが、その幹部の方が使った説明資料に見慣れない記載がありました。

 

表紙に「この講演や資料は個人の見解を含むものであり、その全てが所属組織の見解を代表するものではない」とあるのです。

こんな注意書きのある資料を見るのは初めてで驚きましたが、どんな話をされるのか期待値が上がりました。

 

行政説明(いわゆる“役所”の説明)は、形式的で味気ないものになりがちです。

正確性を重視するので仕方ないのですが、文字ばかりの資料をなぞるような説明だと、聞いていてもなかなか頭に入ってこないものです。

 

しかし、この時の講演は一味違いました。

その幹部の方は、自身の経験や考えを交えながら話し、具体例やエピソードを通じて聞き手に訴えかけるスタイルでした。

結果的に参加者からの評判も上々で、国の取り組みに対して深く理解することができたようでした。

 

資料の表紙に書かれていた「個人の見解を含む・・・」という注意書きは、きっと、その幹部の方の政策に対する真摯な姿勢を示すものだったのでしょう。

多少の“強調”や“はみ出し”もあったかもしれませんが、自分なりの解釈や主観を交えて率直に話すことが、非常にわかりやすい説明になることを実感しました。

 

組織に所属する者にとっては、その組織の立場や方針を考慮しなくてはならず、さじ加減が難しいですが、<個人の見解>も使いようだなあと感じました。

 

特に、新しい施策や取り組みを進めようとするときは、関係者を巻き込み協力を得ることが不可欠です。

つまり、聞き手にも自分事として考えてもらい、行動してもらう必要があります。

そのためには、わかりやすい説明を心掛け、聞き手に深く理解してもらい、その気になってもらうことが重要です。

 

このブログがアップされる頃には、本市議会2月定例会が始まっています。

さすがに議会のような場で「個人の見解ですが」などと言ってしまうわけにはいきませんが、場所や場面をわきまえながら自分の考えや意見を率直に話すことを意識したいと思います。

 

といいながら、私も講演する機会があったので早速真似してみました。

 

資料の表紙に注意書きを記載しました(赤字)

 

表紙から真似るとは、我ながら軽薄な気がしますが、ほんの少し<個人の見解>を許容してもらいつつ、わかりやすい伝え方を大切にしたいと思います。

 

 

 

 

 

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