令和５年９月22日　教育長だより　Vol.11　『学校再開』

 

このたびの台風13号による大雨に伴い、お亡くなりになられた方に対し謹んで哀悼の意を表します。

また被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。

 

今回の大雨で市内の小中学校も被害を受けました。

そのうち2校（菊田小、宮小）が休校になりましたが、多くの方々の御尽力により早期に学校を再開することができました。

学校の先生方、保護者の方々、そして地域の方々、本当にありがとうございました。

 

 

◇菊田小学校

山田川からあふれた水が敷地に流入し、校舎の一階が浸水しました。また、電気設備も機能が停止し、電気と水道が止まってしまいました。

被災翌日から学校関係者や保護者、地域の方々が200名ほど駆けつけてくださり、校舎内の清掃と消毒を行ってくれました。

幸い電気設備も復旧することができ、２日間の休校の後、学校を再開することができました。

 

清掃のおかげで校舎はきれいになっていました（9/12）

 

 

浸水した電気設備（9/12）

 

 

グラウンドには土砂が堆積しました。

今後、撤去工事が必要になりますので、通常使用までしばらくお待ちください。

 

汚泥が堆積したグラウンド（9/12）

 

 

 

◇宮小学校

今回の大雨で最も被害の大きかった学校です。

校舎の床上60～70ｃｍほど浸水してしまい、土砂が流入しました。

この学校でも被災直後から保護者や地域の方が駆けつけてくれ、汚泥の撤去作業を行ってくれました。

 

校舎手前まで押し寄せてきた車両やガレキ（9/12　校舎外）

 

 

週明けの時点で校舎一階の土砂はだいぶ取り除かれ、建物内部に入れるようになりましたが、机やイス、棚の書類等は泥だらけの状態でした。

 

泥の跡で膝上あたりまで浸水したことがわかります（9/12 職員室）

 

 

書棚の二段目まではすべて泥をかぶりました（9/14　校長室書棚）

 

 

一階の図書室も浸水し、たくさんの図書が泥だらけになりました。

廃棄せざるを得ません。

 

山積みの廃棄図書（9/14　体育館前）

 

 

今後、速やかに校舎の復旧工事を行います。

その間（※）、宮小の児童には最寄りの内郷第二中学校で授業を受けてもらうことになります。

保護者の方にはご心配をかけると思いますが、何卒御理解いただきますようお願い申し上げます。

 

　　※9月19日から内郷二中で授業を再開しました。

 

 

 

◇内郷第二中学校

体育館が浸水被害を受けました。

校舎はギリギリのところで床上浸水を免れ、休校することなく学校を再開することができました。

しばらくの間、宮小の児童が通い、中学生と一緒の校舎で授業を受けます。

 

床上にうっすらと泥が積もっています（9/12　体育館）

 

 

中学校の校舎は、様々な設備・器具が大人サイズで作られています。

黒板の高さやトイレの便器、階段の段差等、低学年の児童には使いづらいかもしれません。

小学生たち、少しの間だけがまんしてね。

中学生たちにとっては、広々と使っていた教室が窮屈になってしまうけど、かわいい後輩たちに優しくしてあげてくださいね。

 

中学校の特別教室で授業を受ける児童（9/19　宮小5・6年生）

 

 

宮小1～3年生は中学生と教室が隣同士になります（9/19　宮小3年生）

 

 

宮小の先生たちも中学校へ引っ越してきました（9/19 臨時の職員室）

 

　

宮小が借りる教室には空調設備がありませんでしたが、少しでも快適に過ごせるよう、急遽、エアコンを設置しました。

また、小学生が使用するトイレには洋式便器を増設しました。

有り合わせでの整備ですが、19日の学校再開に間に合わせることが出来ました。

 

臨時的に設置したエアコン（9/19）

 

 

便器だけ洋式に交換（9/19）

 

 

学校は、子どもたちの学習・生活の場であるとともに、災害時には避難場所にもなる施設です。

ただ、今回の浸水害では脆弱な点があることも浮き彫りになりました。

今後、可能な限り学校の防災機能を強化したいと考えています。

 

一方で、これだけ早く学校が再開できたのも保護者や地域の方々の御支援と御協力があったおかげです。

中にはご自身が被災されているにもかかわらず、学校に駆け付けてくださった方もいました。

改めて感謝するとともに、学校が多くの人に大切にされているのだと強く思いました。