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『剣崎(八崎)』(平成29年8月16日市公式Facebook投稿)

問い合わせ番号:15028-5803-0971 更新日:2017年8月16日

いわきの『今むがし』Vol.76

「小名浜風景」剣崎(八崎) (大正時代、小泉屋商店)

20170816-1-1 切り立った海食崖から海岸線になだれる荒々しさ、沖にぽっかり浮かぶ照島。この妙が剣崎を風光明媚なものに仕立てていました。ここは勿来県立自然公園の一角です。
 昭和30年代まで、ここを訪れる人の姿は限られていました。昭和35(1960)年を最後に小名浜海水浴場がふ頭建設で廃止となり、照島海水浴場が開設されるようになりましたが、バスの便数は少なく、勿来や永崎の海水浴場の方がはるかに便利でした。まだ、マイカーブームが到来する以前のことです。
 昭和43(1968)年に照島レジャーランドが開設されると、様相は一変しましたが、まもなく高度経済成長の終わったことによりレジャーランドは姿を消し、次いで行われたゴルフ場建設も容易に進展しない状況が続きました。

剣崎(八崎)から見る海岸(昭和30年代、長谷川達雄氏撮影)

20170816-1-2 一方で、この時期はヨットやクルーザーなどのマリンレジャーが普及してきた時代でもありました。小名浜にはヨット基地がなかったため、ヨット関係者などは漁業関係者の了解を得て小名浜漁業区の一部を間借りしていましたが、これを解消しようと、小名浜におけるマリーナ建設について関係機関などに働きかけを繰り返しました。これが実り、昭和56(1981)年、国の第92回港湾計画部会で承認され、マリーナ建設計画の実現に弾みがつきました。
 大きな変化は、バブル景気とともにやってきます。
 第七次港湾整備五カ年計画が、昭和61(1986)年11月、閣議決定され、小名浜剣崎に海洋レクリエーション基地としてマリーナ建設計画が組み入れられました。加えて、昭和70(1995)年開催(改元で平成7年)の国民体育大会会場として位置づけられ、建設の“追い風”となりました。
 同計画では、マリーナ基地やクラブハウス、魚釣り桟橋、人工の砂浜など本格的な施設を備えており、外洋に面したマリーナとしては東北地方では初めての計画でした。
 昭和63(1988)年には、いわき市までの常磐自動車道開通が控えており、首都圏からの誘客による市の活性化が期待される一大プロジェクトとなりました。

 

(上)サンマリーナブリッジ建設と剣崎(八崎)〔昭和63(1988)年9月、いわき市撮影〕
(下)現在のサンマリーナブリッジから見る桟橋〔平成29(2017)年8月、いわき市撮影〕

20170816-2-1 まず、いち早く海面のマリーナと背後の海食崖との落差約30mに設けられた「小名浜サンマリーナブリッジ」(延長293m、幅員10.25mでうち片側2mの歩道)が昭和61(1986)年早々から着工され、平成3(1991)年度末に完成しました。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

(上)本体工事にも着手〔平成2(1990)年10月、いわき市撮影〕
(下)現在のサンマリーナブリッジから見るいわきサンマリーナ〔平成29(2017)年8月、いわき市撮影〕

20170816-2-3 本体となる海岸埋め立てによるマリーナ造成は昭和61年度から着工し、平成2(1990)年度に完成。このなかに、マリーナ基地などの関連施設、駐車場などが配置され、「いわきサンマリーナ」と名づけられて、平成6年(1994)年8月にオープンを迎えました。
 管理・運営のために平成5(1993)年には県や市、民間機関・団体で構成する第三セクター「小名浜マリーナ(株)」が発足しました。(津波被害により、平成23年に解散)
 総面積は15.1ha(陸域3.1ha、水域12ha)で、陸上保管を含めてクルーザーやモーターボートなど351隻が係留・保管できる大きさでした。
 さっそく、翌年国体開催を控えた平成6年9月、準備大会となるヨット競技リハーサル大会(高松宮妃賜杯第40回全日本実業団ヨット選手権大会など5大会)が開催され、本番に備えました。
 こうして、第50回国民体育大会(ふくしま国体)が平成7(1995)年9月に開催され、成功裡に終了しました。
しかし、思わぬ暗転が訪れます。平成23(2011)年3月に発生した東北地方太平洋沖地震に起因する大津波で、桟橋、碇泊中の約150艇が流失、クラブハウスが全壊するなどの壊滅的な被害を受けてしまいました。
 その後、小名浜港のふ頭岸壁工事などの完了後、県によって旧マリーナの防波堤や桟橋などの復旧工事が行われ、平成28(2016)年に緑地や海上遊歩道、釣り桟橋など施設の一部が一般開放されました。現在は平成29(2017)年度末の工事完了をめざし、桟橋などの整備を進めています。
 今後予定されている民間主導による運営・管理など、課題は大きいのですが、一日も早い活況が取り戻せることを願うばかりです。
(いわき地域学會 小宅幸一)

その他の写真

八崎海岸と照島(昭和10年代、郵便絵はがき 鶴屋旅館)

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剣崎(八崎)(昭和30年代、長谷川達雄氏撮影)

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剣崎(八崎)(昭和42年3月、いわき市撮影)

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 剣崎(八崎)(昭和45年5月、いわき市撮影)

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マリーナ建設に着手したばかりの剣崎(八崎)(昭和63年、いわき市撮影)

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マリーナ工事中の剣崎(八崎)(昭和63年9月、いわき市撮影)

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サンマリーナブリッジ建設(昭和63年11月、いわき市撮影)

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サンマリーナブリッジ建設(平成元年6月、いわき市撮影)

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いわきサンマリーナ開設テープカット(平成6年8月31日、いわき市撮影)

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ふくしま国体・いわきサンマリーナ全景(平成7年9月、いわき市撮影)

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いわきサンマリーナ全景(平成7年10月、いわき市撮影)

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いわきサンマリーナの 船係留所(平成11年7月、いわき市撮影)

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いわきサンマリーナ・ビルフィッシュトーナメント(平成11年8月、いわき市撮影)

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いわきサンマリーナ磯場・磯の生き物ウォッチング(平成12年8月、いわき市撮影)

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