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『平駅前大通り2』(平成27年3月25日市公式Facebook投稿)

問い合わせ番号:14551-8425-8773 更新日:2015年3月25日

【いわきの『今むがし』 Vol.19】

【駅前通りのロータリー 後に国道となる道路付近との交差点から谷川瀬方面を見る。〔昭和40年(1965年)頃 長谷川達雄氏撮影〕】

昭和40年頃の駅前通りロータリー

 平(現いわき)駅前から新川端(現新川緑地)まで舗装開通は、昭和28年(1953年)に完成しましたが、平市街の復興計画が予定どおり進んだわけではありませんでした。国道6号の新設工事は長橋町から大町、五色町へと少しずつ進捗したものの、当初計画に盛り込まれていた、常磐線と平駅の移設・移転はまったく手つかずの状態でした。
 計画によると、小太郎町周辺に平駅を移設し、この東西に線路を付け替え、現在の小太郎公園周辺が駅前広場となるはずでした。
 しかし、駅前通りの開設でさえようやく完成する状況のなか、大きな事業となる常磐線の付け替えは困難視されていきます。
このことから、平市は駅前通りを延長し、当時、見渡す限りの水田だった小太郎町や菱川町に駅前通りをそのまま延長し、将来は小名浜につなぐ計画を立てるようになりました。
 この間、道路の幅3メートルの中央緑地帯(分離帯)には、通称・ユッカ蘭(キミガヨラン)などが植栽されて道行く人を楽しませました。また、いまでは考えられないことですが、昭和20年代から30年代初めにかけての自動車が多くない時代には、広い通りを利用して、年に何度かの「でこ市」や産業祭、サーカスなどが催されました。
 ところで、後に国道6号となる道路と駅前通りが交わる部分には、円形のロータリー交差点が設けられました。このロータリー(直径20メートル)が設けられた昭和20年代初めは、平市街に交通信号が一つもない、また大町経由の新しい国道6号も建設中の時代。ロータリーは連合国軍総司令部(GHQ)の指示により、将来の新しい都市交通を見越して設けられたものでした。
 昭和32年(1957年)、この殺風景だったロータリーは、戦災復興事業10周年を記念して小公園化され、中央には噴水付きのキューピット像が設置されました。
 昭和32年といえば、高度経済成長が始まり、人々はこれまでとは違う世の中の雰囲気を察知していた頃です。
 当時、まもなく始まるモータリゼーション(大衆の生活の中に自動車が広く普及すること)を、どのくらいの人が予測したでしょうか。

【ロータリーの撤去後の交差点を南西側から見る。写真中央左奥が平駅(現・いわき駅)方面 〔昭和43年(1968年)2月 いわき市撮影〕】

昭和43年頃の駅前通り

 昭和30年代半ば以降、自動車の通行量は加速度的に増えていきます。特に市街地においては、駐車場不足や道路幅の狭さにより、慢性的な渋滞が引き起こされます。
 この道路幅員が広いか、狭いか、という問いに対する答えは、何を基準とするかによって異なりますが、昭和22年にあれほど道路幅の過大を唱えていた住民が、18年を経て、今度は道路幅の狭隘を唱えるようになったのです。自動車交通の激増を想像し得なかった、といえばそれまでですが、それだけではかたづけられない、さまざまな激動の社会変化が投影されているとみるべきでしょう。
 長橋町-大町-五色町を通る新国道6号は、夏井川に架かる平大橋の完成を間近に控えており、完成すれば、飛躍的に交通量が増えることが予測されました。このようななか、昭和40年(1965年)には、石城地区バス運営協議会や平商工会議所などから市に対し、駅前通りの中央緑地帯とロータリーの撤去について、陳情書が提出されました。しかし、三町目商店街、平青年会議所からは緑地帯撤去反対の陳情が出されたため、結局緑地帯撤去の問題は棚上げされ、存続となりました。
 一方、ロータリーは撤去の対象となりました。工事は昭和41年(1966年)11月から施工。昭和42年(1967年)3月には姿を消し、交差点は対面交差となりました。
 ところで、近年このロータリーに“似て非なり”の「ラウンドアバウト」が登場したことをご存じですか。どこが違うのかというと、同じ円形の島のある交差点なのですが、ロータリーの場合は、「左側優先」だったので、島を回る途中で前方左折の車が入ろうとした場合は一旦停止しなければならないのに対し、ラウンドアバウトは島を回る車を優先とします。したがって島の回りに入った場合は停止することなく、通ることができます。「環状交差点」といわれるのは、このためです。
 ラウンドアバウトの場合、信号を設置する必要がなく、交差点事故を減らせる可能性があるなどの利点はありますが、ロータリー、ラウンドアバウトのいずれも、国道や主要地方道など、交通量が多い場所には不向きかもしれません。

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