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危険物関係法令の改正について

登録日:2017年2月16日

危険物関係法令が改正されました。

平成23年12月21日、危険物の規制に関する政令の一部を改正する政令等が公布されました。
主な改正内容は、次のとおりです。

  1. 危険物の追加に係る改正
  2. 浮き蓋付きの特定屋外タンク貯蔵所の技術上の基準に係る改正
  3. エタノール等を取り扱う給油取扱所の技術上の基準に係る改正
  4. 危険物施設に設ける消火設備に係る告示の制定等について
  5. 消防活動阻害物質の追加に係る改正

1 危険物の追加に係る改正

これまで非危険物として消防法令等の規制対象外であった「炭酸ナトリウム過酸化水素付加物」(過炭酸ナトリウム)が、消防法上の第一類の危険物に追加されました。
なお、詳細につきましては、「危険物の追加について」のとおりです。

2 浮き蓋付きの特定屋外タンク貯蔵所の技術上の基準に係る改正

浮き蓋付きの特定屋外貯蔵タンクを有する特定屋外タンク貯蔵所の安全性を確保するために、当該貯蔵所の位置、構造及び設備に係る技術上の基準が新たに設けられました。
主な内容は次のとおりです。

  • 浮き蓋は、地震等による振動及び衝撃に耐えることができる構造とすることとされたこと。
  • 浮き蓋付きの特定屋外貯蔵タンクには、可燃性の蒸気を屋外に有効に排出するための特別通気口を設けることとされたこと。ただし、不活性ガスを充塡して危険物を貯蔵し、又は取り扱うものは当該設備を設けないこととされたこと。
  • 浮き蓋付きの特定屋外貯蔵タンクには、浮き蓋の状態を点検できるように点検口を設けることとされたこと。ただし、不活性ガスを充塡して危険物を貯蔵し、又は取り扱うものは当該設備を設けないこととされたこと。
  • 簡易フロート型の浮き蓋を備えた特定屋外貯蔵タンクの配管には、当該配管内に滞留した気体がタンク内に流入することを防ぐための設備(空気抜弁等)、当該配管内に滞留した気体がタンク内に流入するものとした場合において当該気体を分散させるための設備(ディフューザー等)又は当該配管内に滞留した気体がタンク内に流入することにより浮き蓋に損傷を与えることを防止するために有効な設備を設けることとされたこと。

注:浮き蓋の地震等による振動及び衝撃に耐えることができる構造に係る基準で、一定の要件を満たしているものについては、新基準の適用はありません。
また、すでに許可を受けて設置されている浮き蓋付特定屋外タンク貯蔵所については、経過措置があり、基準適合期限は、施行日(平成24年4月1日)から12年後の平成36年3月31日とされました。

3 エタノール等を取り扱う給油取扱所の技術上の基準に係る改正について

エタノール又はエタノールを含有するガソリンを取り扱う給油取扱所の安全性を確保するために、当該給油取扱所の位置、構造及び設備に係る技術上の基準が新たに設けられました。
主な内容は次のとおりです。

  • エタノール等が水溶性の性質を有していることに鑑み、漏れたエタノール等を収容するための容量4立法メートル以上の設備を設けるか、若しくは、給油取扱所の外に危険物を流出させないための措置を講ずること。
  • エタノールに色や臭いがないこと等に鑑み、専用タンクからのエタノールの漏えいを検知する装置を設けること。
  • エタノールを取り扱う給油取扱所の基準は、メタノールを取り扱う給油取扱所の規定の例によることとされたこと。

また、エタノール又はエタノールを含有するガソリンを取り扱う給油取扱所における取扱いの技術上の基準が設けられました。
主な内容は次のとおりです。

  • エタノール又はエタノールを含有するガソリンを自動車等に給油等をする場合には、切替弁を操作し、排水溝を収容設備に接続すること。
  • エタノールを取り扱う専用タンク等の弁は、注入口に注入ホース等が緊結されているとき以外は閉鎖しておくこと。

なお、施行期日は、平成24年1月11日です。

4 危険物施設に設ける消火設備に係る告示の制定について

不活性ガス消火設備の基準の制定について

危険物の規制に関する政令及び危険物の規制に関する規則の一部が改正され、従前から使用可能な二酸化炭素消火設備に加え、「窒素」、「IG-55」(窒素とアルゴンとの容量比が50対50の混合物)及び「IG-541」(窒素とアルゴンと二酸化炭素との容量比が52対40対8の混合物)を使用することが可能となりました。(平成24年3月1日施行)
また、「製造所等の不活性ガス消火設備の技術上の基準の細目を定める告示」が新たに制定されました。(平成24年4月1日施行)
主な内容は次のとおりです。
「窒素」、「IG-55」(窒素とアルゴンとの容量比が50対50の混合物)及び「IG-541」(窒素とアルゴンと二酸化炭素との容量比が52対40対8の混合物)を使用することができる危険物及び防護区画の体積は、ガソリン、灯油、軽油若しくは重油を貯蔵し、又は取扱う製造所等であり、防護区画の体積が1,000立法メートル未満の施設に限られます。
告示の規定は、施行日(平成24年4月1日)以降に新たに危険物施設に設けられるものに適用されます。 

ハロゲン化物消火設備の基準の制定について

危険物の規制に関する政令及び危険物の規制に関する規則の一部が改正され、従前から消火剤として使用可能である「ハロン2402」、「ハロン1211」及び「ハロン1301」に加え、「HFC-23」及び「HFC-227ea」を使用することが可能となりました。(平成24年3月1日施行)また、「製造所等のハロゲン化物消火設備の技術上の基準の細目を定める告示」が新たに制定されました。(平成24年4月1日施行)
主な内容は次のとおりです。
「HFC-23」及び「HFC-227ea」を使用することができる危険物及び防護区画の体積は、ガソリン、灯油、軽油もしくは重油を貯蔵し、又は取扱う製造所等であり、防護区画の体積が1,000立方メートル未満の施設に限られます。
告示の規定は、施行日(平成24年4月1日)以降に新たに危険物施設に設けられるものに適用されます。
消防法施行規則で規定する「FK-5-1-12」は、危険物施設に設ける消火設備の消火剤から除外されています。

泡消火設備の基準の制定について

危険物の規制に関する政令及び危険物の規制に関する規則の一部が改正されるとともに、「製造所等の泡消火設備の技術上の基準の細目を定める告示」が新たに制定されました。(平成24年4月1日施行)
具体的な内容は次のとおりです。

告示の規定は、施行日(平成24年4月1日)以降に新たに危険物施設に設けられるものに適用されます。
屋外貯蔵タンクに係る消火薬剤の基準において、エタノール含有ガソリン(エタノール10%以下のものに限る。)を「水に溶けないもの以外のもの(水溶性)」として規定されました。

5 消防活動阻害物質の追加に係る改正について

「1-ブロモ-3クロロプロパン及びこれを含有する製剤」及び「オキシ3塩化バナジウム及びこれを含有する製剤」が新たに消防活動阻害物質に指定されました。
これにより、「1-ブロモ-3クロロプロパン及びこれを含有する製剤」及び「オキシ3塩化バナジウム及びこれを含有する製剤」を200キログラム以上貯蔵し、又は取扱う場合には、消防法第9条の3に基づき、あらかじめ届出を行わなければならなくなりました。
なお、施行期日は、平成24年7月1日です。

このページに関するお問い合わせ先

消防本部 予防課

電話番号: 0246-24-3941 ファクス: 0246-24-3944

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