コンテンツにジャンプ

医療最前線

登録日:2016年2月18日

医療最前線記事一覧

当院公式フェイスブックで、医療最前線に掲載した記事を紹介します。

【医療最前線 ナンバー1 経カテーテル大動脈弁置換手術】平成26年9月3日

医療最前線は、当院で行っている手術や治療などを市民の皆様に分かりやすく紹介するコーナーです。
(難しい医学用語を簡単に説明しきれないところはご容赦願います。)

第1回目は、「経カテーテル大動脈弁置換手術」を紹介します。
この「経カテーテル大動脈弁置換手術」は、太ももなどからカテーテルを入れて、人工弁を心臓まで運び、硬くなった弁の代わりに留め置く最先端の治療方法です。

この手術は、さまざまな原因で大動脈弁が硬くなって動きが悪くなり、血液の出口が狭くなってしまった「大動脈弁狭窄(きょうさく)症」の患者さんのうち、体への負担などの問題から、胸を切開し、心臓を一時止めて人工弁を縫い付ける手術ができない場合に行うもので、治療をあきらめていた患者さんへの活用が期待されるものです。体への負担は少なくてすみますが、人工弁を留置する際にやり直しがきかず、難易度の高い手術です。

日本では、2013年10月から保険診療で行えるようになりました。この手術を行うための認定基準は、かなり厳しく、心臓血管外科基幹施設であること、心臓血管外科専門医が3名以上、循環器専門医が3名以上いること、ハイブリッド手術室があることなど多岐に及びますが、当院は、今年5月27日に国内32番目の施設として、この基準を取得しました。福島県内では当院が初めての施設であり、隣県では、宮城県の東北大学病院と仙台厚生病院が取得しているだけで、茨城県、栃木県、群馬県、新潟県、山形県に現時点で取得している施設はありません。

当院の心臓血管外科、循環器内科、麻酔科の医師、看護師などがチームを編成し、8月12日に第1例目の手術を行い、8月中に4例を実施しました。このことは、9月1日に記者会見で発表いたしました。大学病院などでしかできない難しい手術が当院でもできるようになることは、とても喜ばしいことです。

記者会見の模様:左から、新谷史明院長、杉正文 副診療局長(循環器内科)、山本義人 部長(循環器内科)、近藤俊一 主任部長(心臓血管外科)、入江嘉仁 県立医大災害医療支援講座教授(心臓血管外科)

記者会見の様子

【医療最前線 ナンバー2 循環器内科「東北FFR/iFR研修会2014」「第62回日本心臓病学会学術集会」での演題発表】平成26年10月8日

医療最前線は、当院で行っている手術や治療などを市民の皆様に分かりやすく紹介するコーナーです。第2回は、循環器内科における最近の学会等での発表を紹介します。

1つ目は、9月20日に秋田県秋田市において開催された「東北FFR/iFR研修会2014」での発表です。当院循環器科の高木祐介医長が、「LADの中等度病変に対するFFRの有用性」と題して、演者を務めました。FFR(心筋血流予備量比)は、冠動脈の狭窄によって生じる心臓への血液供給の不足を、心臓カテーテル検査の中で客観的に評価する指標です。今回の演題は、FFRと冠動脈造影所見の相関を、当院循環器科の自験例において、統計学的に検討した臨床研究です。
狭心症や心筋梗塞に代表される冠動脈疾患に対する治療法は、薬物療法やカテーテル治療、バイパス手術などが挙げられますが、今回の研究で得られたことが、個々の患者へ最適な治療を選択するうえでの一助となることが期待されます。

2つ目は、9月26日から28日までに宮城県仙台市において開催された「第62回日本心臓病学会学術集会」(会長:下川宏明 東北大学大学院循環器内科学 教授)での発表です。当院循環器科の医師が、以下の8演題を発表しました。

一般演題口演

高木祐介医長「異種の薬剤溶出性ステントを組み合わせた冠動脈インターベンションの臨床成績の検討」

一般演題ポスター

江口久美子医師「右冠動脈CTO病変に対してCART法による偽腔へのステント留置後、慢性期にステント外真腔再開通を認めたと考えられる1例」
野木正道医師「CART法にてRCA-CTOのPCIを行い、Septal Ruptureを来した1例とその長期経過」
崔元吉医師「Sheathlessでの下肢動脈へのステント留置症例の検討」
湊谷豊科長「Drug Eluting Balloon拡張直後の興味深いOFDI画像」「5Fガイドカテーテルでも0.014対応バルーンシステム同士のKBTは可能である」
山本義人部長「Coronary CTO病変のPCIにおけるRendez-vous法の考察」

モーニングレクチャー

山本義人部長「IVUS・OCTによる冠動脈評価・治療の可能性と限界」 
日本心臓病学会は、全国規模の循環器関連学会です。会では、当院循環器科の演題発表に対して、充実した質疑応答がなされました。

当院の循環器科は、心カテーテルの治療数が東北において第3位です。また、心血管治療センターも併設しています。今後も、医療水準の向上に研鑽を積んで参ります!!

学会の様子 発表の様子

【医療最前線 No.3 「関節が痛い.com」に整形外科の相澤医師と大森医師が紹介されました】平成27年1月14日

医療最前線は、当院で行っている手術や治療など、市民の皆様に分かりやすく紹介するコーナーです。第3回目は、メディア掲載情報をお伝えします!

整形外科の相澤先生と大森先生が「関節が痛い.com」に紹介されました。「関節が痛い.com」は関節痛で悩みがある方向けに、治療法や専門医のメッセージなどを掲載している情報サイトです。

肩関節と股関節が専門の相澤先生は四十肩、五十肩についての治療法と腱板断裂について、股関節が専門の大森先生は変形性股関節症について、それぞれお話をしています。このサイトでは、発症の原因から症状、治療法まで、イラストを交えながら分かりやすく解説されています。

当院は、2010年5月に人工関節センターが開設されました。人工関節は痛みや可動域を短期間に確実に改善できる手段であり、その短期の成功率は98%程度で有効で信頼性のある方法と言え、急激に増えています。術後の感染、脱臼、肺塞栓などの問題がありますが、感染は0.8%と言われており、特殊な排気装置を用いたバイオクリーン室の使用や、効率的な抗生物質の使用、手術時間の短縮で対処しています。また、コンピューターの支援により正確な設置が期待できる、ナビゲーション装置も導入しました。

先生方の治療に対する情熱と飾らない人柄を垣間みることができるインタビューとなっています。皆さんも是非、ご覧ください!

関節が痛い.com

http://www.kansetsu-itai.com/doctor/doc091.php
 (3次元で見ることのできるナビゲーション装置)

ナビゲーション装置の画像

【医療最前線No.4 産婦人科が日経実力病院調査で紹介されました】平成27年4月17日

2月に、当院が日経新聞の日経実力病院調査で、子宮がん治療数が多い病院として掲載されました。このことに関し、当院産婦人科の本多つよし先生にお話を聞きました。

この度、当院産婦人科は日経実力病院調査における子宮がん部門において、北海道・東北ブロックで5位、東北ブロックのみでは3位にランクインされました。これは、当科にとっては、いわきを中心としたこの地域において、住民の方々に信頼されている証ととらえることができ、名誉なことだと考えることができる反面、実はあまり喜ばしいことではありません。その意味を以下において、説明いたします。

子宮には大きく分けて二つのタイプのがんができます。一つ目は子宮の出口付近にできる子宮頚がんです。子宮は大きさが鶏の卵ぐらい。かっこうは洋ナシのような形です。そのヘタがついている部分にできるがんが子宮頚がんです。その原因はヒトパピローマウイルス(HPV:Human papilloma virus)というウイルスが原因です。このウイルスは感染性があり、男性の生殖器から女性の生殖器に感染し、がんを引き起こす原因となります。すべての感染ががんへと続いているわけではなく、大概の場合は免疫力で消えてしまいます。しかし、しぶとく生き残ったウイルスによって活性化された細胞に二次的、三次的な遺伝子変異が発生し、まったく正常であったはずの細胞ががんへと変貌を遂げていくわけです。これらを察知する方法はないのか?それがあるんです。子宮頚がん検診です。この検診では、がん細胞が見つかるだけでなく、前がん細胞である異型細胞も見つかるし、ヒトパピローマウイルスに感染している状態を見つけることも可能です(その疑いがある場合には、ハイブリッドキャプチャー法によって同定できます)。一般的には、がんと聞くと大きな手術や抗癌剤を用いた化学療法あるいは放射線療法といった大掛かりな治療が必要と考えられておりますが、子宮頚がんの場合にはごく初期であれば、子宮の出口を切り取るだけの円錐切除術で治療を終了することも可能です。この方法を用いれば、子宮は温存されますし、希望すれば、妊娠も可能です。したがって、子宮頚がん検診をしっかりと受けていれば、リスクは減らせるのです。ただ、一番大事なのは節度ある交友関係、これに限ると思います。ですから、当院において治療を受けられる患者さんが多いことはあまり喜ばしいことではないのです。

次に二つ目のがん、子宮体がんの説明をいたします。このがんは本来、赤ちゃんが育つ空間の内腔を裏打ちする子宮内膜が発生母体です。このがんには二つのタイプがあり、タイプ1.は閉経前後の女性にみられる子宮内膜に似た形態のがん、タイプ2.は比較的ご高齢の方にみられる子宮内膜とはあまり似ていない形態をしたがんに分類されます。前者はあきらかにエストロゲンという女性ホルモンが関与しております。近年の食事の欧米化に伴って、女性の肥満化がおこり、それとともに脂肪細胞で作り出されるエストロゲンが過剰状態となり、子宮体がんの増加につながっているともいわれております。いわきを中心とした地域では、原発事故後の運動不足と栄養過多は社会問題となりつつあります。これもある意味喜ばしいことではないと思っております。子宮体がんはがん検診の費用対効果が低いということで、検診事業には組み込まれておりませんが、進行の遅いがんであるので、出血という症状が出た際には、近医の先生を受診されることをお勧めします。その際、子宮体がん検診だけではなく、積極的に超音波検査を受けてください。超音波では子宮内腔の状態が比較的とらえやすく、がんを疑う所見が見つけやすいとされております。また、検診の精度が頚がん検診に比べてやや低いので、担当する主治医の先生によっては、積極的に精密検査を行う方もいらっしゃいます。それも、正確な診断を期すという観点から、ガイドラインでも推奨されております。ご理解いただければと思います。

本多医師の写真 掲載された新聞の写真

【医療最前線 No.5 広域放射線治療遠隔カンファレンスシステムの接続テストを行いました】平成27年5月22日

医療最前線は、当院で行っている手術や治療など、市民の皆様に分かりやすく紹介するコーナーです。第4回目は、医療情報管理部における新システム導入の話題をお伝えします!

5月13日に、広域放射線治療遠隔カンファレンスシステムの接続テストを行いました。このシステムは、山形大学が2019年10月に次世代型重粒子線がん治療施設を開設するのにあわせ、その高度放射線治療装置の東北全域による有効利用を推進するため、東北6県の大学病院や連携病院に設置をしたものです。当院にもシステムが設置され、山形大学との間で接続テストを行いました。

このシステムの仕組みとしては、テレビ会議システムを応用したもので、画像、音声を相手に伝えるのが基本となりますが、テストで特に問題はなく、今後の利用に向けて準備が整いました。

本格稼働後は、特殊治療機器の遠隔診療や多施設間での遠隔カンファレンスなどにより患者さんに大きなメリットが期待されますので、当院としても有効に活用して参ります。

接続テストの様子

【医療最前線 No.6 ADATARA Live Demonstration 2015】平成27年6月15日

6月3日から5日まで、ADATARA Live Demonstration が開催されました。これは、東北地方のインターベンションに関しての手技の向上を目的として、開催されているもので、今回で19年目となります。近年では、国内有数のライブデモンストレーションの一つとなっています。

インターベンションとは経皮的冠動脈形成術とも呼ばれる、心臓のカテーテル治療のことです。冠動脈の狭窄や閉塞により起こる狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患に、血管内へカテーテルを挿入し、バルーンで血管を広げた後、ステントと呼ばれる金網状のチューブを留置することで血管内の空間を確保する治療のことです。

今回のADATARA Live Demonstrationは、当院が事務局となり開催され、また、中継施設としてカテーテルのライブデモンストレーションを行いました。6月5日、カテーテル治療室には、多くの関係者の皆様にお越しいただき、また、メイン会場に映像を配信するための機材等が配備され、いつものカテーテル室とは違う雰囲気でした。

当院での中継もスムーズに行われ、成功裏に終了することができました。事前準備から当日の夜遅くまで対応にあたられた、循環器内科の杉正文先生をはじめ、スタッフの皆さん、お疲れ様でした。

カテライブの様子 当日のカテーテル室の様子 アナウンスをする山田先生の様子

【医療最前線 No.7 薬局のrobo-pick(全自動PTPシート払出機) 】平成27年6月29日

薬局のrobo-pick(全自動PTPシート払出機)について紹介します。
薬局の主な業務の一つとして調剤業務があります。その調剤業務を支援するため新たにrobo-pickが導入されました!東北では4台目!大学病院以外で初めての導入となります!!robo-pickは、必要なお薬(錠剤)を自動的かつ正確にピッキングする機器です。(fig.1)

機器の中には複数のカセットが入っており、当院では処方頻度の多い約200品目をセットしています。(fig.2)
処方が受付されると、ピッキングを開始します。(fig.3,fig.4)
待つこと数十秒・・・
写真(fig.5)のような形で処方薬と錠数を正確にピッキングしてくれます!

薬局ではrobo-pickの導入により、薬の取り違えや計数過誤を防止するとともに、処方鑑査(処方せんの内容をチェックすること)に注力して、患者さんのお薬をより安全に調剤できるよう体制を整えています。

今後とも、薬局職員一同、患者さんの治療と医療安全の確保のため、全力で業務を行ってまいります。

機会の写真 内部にセットされた薬の様子 ピッキングをしている様子 ピッキングをしている様子 ピッキングが完了した様子

【医療最前線 No.8 大動脈弁バルーン拡張術】平成27年9月18日

「大動脈弁バルーン拡張術」は、心臓と大動脈を隔てる弁が硬くなり、心臓に大きな負担となる疾患である、大動脈弁狭窄症の治療法のひとつです。「大動脈弁バルーン拡張術」の実施には、高度な技術を必要としますが、当院の循環器内科では、これを日常診療に取り入れ、良好な治療成績を収めています。

大動脈弁狭窄症は、無症状の一定期間を経て、息苦しさや胸の痛み、失神などの自覚症状を生じ、以後は短期間で大きな健康被害をもたらす、予後の悪い心臓病です。症状のある大動脈弁狭窄症の患者さんは、75歳以上の人口で約2.5%とされ、高齢化の進む現在、その頻度は増加しています。

大動脈弁狭窄症に対する標準的な治療法は、大動脈弁置換術(胸を開いて、硬くなった弁を人工弁に入れ換える手術)や経カテーテル大動脈弁留置術(小さな傷口で、カテーテルを利用して人工弁を挿入する手術)が挙げられます。しかし、そのどちらも全身麻酔を必要とすること、前者は身体への負担が大きいこと、後者は負担が比較的少ないものの、対象となる条件が限定され、血液透析の患者さんに医療保険が適用されないこと、などの問題があります。「大動脈弁バルーン拡張術」は、バルーン(風船)カテーテルを使用して硬くなった弁を拡げ、心臓の負担を解消する治療法です。これは、局所麻酔のみで行うことが可能で、身体への負担が少ないことから、高齢や全身の状態が悪いなどの理由で、全身麻酔の手術を受けることが難しい患者さんに適しています。また、血液透析の患者さんにも医療保険が適用されます。根治的な治療ではなく、一度拡げた弁が再び硬くなることがありますが、その場合は繰り返しが可能です。

当院では、福島県浜通りを中心とした広域から、大動脈弁狭窄症の患者さんを積極的に受け入れ、「大動脈弁バルーン拡張術」をはじめとして、個々の患者さんに適した治療を提供することに努めています。

左:術中の様子、右から高木祐介科長、山本義人部長、杉正文主任部長(循環器内科)
中央:バルーンカテーテル、右:バルーンでの拡張中の大動脈弁

治療中の写真 バルーンカテーテルの写真 バルーンでの拡張中の大動脈弁の写真

【医療最前線 No.9 心臓血管外科ハビリテーション】平成27年11月4日

 当院では、心臓血管外科の手術後に、早期リハビリテーションを行っています。今回は、この取り組みについてご紹介します。

 心臓血管外科リハビリテーション(以下、心外リハ)とは、心臓大血管手術後などに、早期離床・退院することを目的として行っているものです。主な心外リハの対象となる疾患は、心臓血管手術後、カテーテル治療後、心筋梗塞などの虚血性心疾患、大動脈解離、心不全などで、ほぼ全ての心臓手術後の患者さんが行っています。

 リハビリテーション部門からは、理学療法士2名と作業療法士2名の4名で心外リハチームを結成し、リハビリを実施しています。心外リハチームは、予定入院での心臓手術の場合は、術前から関わり、運動機能等の状態把握や術後リハビリについてのオリエンテーションを行うことにより、安心感が得られるように努めています。また、心臓血管外科回診、術前会議にも関わり、情報交換・共有することにも努めています。心臓は直接命にかかわる臓器なのでリハビリ実施の際は、脈拍はもちろん、血圧や血中酸素飽和度をチェックしながら行い、さらに院内PHSを携帯し、リスク管理や緊急時の連絡体制に対応しています。

 リハビリは、基本的に手術翌日より開始します。関節・筋力運動、呼吸・排痰練習、基本動作練習から開始し、手術2日後には歩行練習開始となり、早期離床・退院を図っています。術後退院日数は、疾患や術式により異なりますが、早い方では術後1週間程度で退院しています。

 今後も専門性を持った人材の育成をさらに進めるとともに、知識と技術を深めていきたいと考えています。

スタッフによるのカンファレンス 術前のオリエンテーション リハスタッフ準備完了 術後1日目坐位リハ 術後2日目歩行リハ

 

患者デモ歩行 機器 機器

 

医療最前線 No.10 免荷機能付歩行器「オールインワン」】平成27年11月18日

 リハビリテーション室では、10月より免荷機能付歩行器「オールインワン」を導入しました。この歩行器は、立位が不安定な方でも安全かつ快適に歩行訓練を実施できる医療機器です。使用方法は、ベッドや車いすでの座位姿勢で専用スリング(吊り具)を身体に装着し、バッテリー駆動式の免荷式リフトにより立位姿勢へ持ち上げます。そして、吊り具で身体を持ち上げた状態で、介助や見守りで歩行訓練を行います。

 利点として、(1)電動リフトにより座位からの立ち上げと高さの調節が可能なので、介助量を大幅に軽減かつ一定に保つことができる、(2)装着者が転倒することがない、(3)歩行器の後輪の幅を広げることもできるので重心が高い場合でも歩行器が安定している、(4)体重150kgまでの方まで使用できる、(5)介助者一人でも安全に訓練を行うことができることなどです。

 対象疾患は、脊髄損傷後不全麻痺、外傷性脳損傷、脳血管障害、パーキンソン症候群、運動失調症、運動器不安定症など、運動麻痺やバランス障害、筋力低下のある方です。また、全体的に体重をかけてはならないなどの荷重制限があり免荷が必要な方、荷重により膝関節や腰部に痛みがある方にも有効です。

 写真は、全身的な筋力低下により自立歩行が困難な方がオールインワンを使用して歩行訓練を行っている様子です。転倒をすることがなく安定した歩行ができます。さらに、荷重量を調節することにより疲労しにくいこともわかりました。

 今後、さらに多くの方とオールインワンを使用した訓練を行い、効果を確認したいと思います。

このページに関するお問い合わせ先

医療センター 経営企画課

電話番号: 0246-26-2134 ファクス: 0246-26-2404

このページを見ている人はこんなページも見ています

    このページに関するアンケート

    このページの情報は役に立ちましたか?